エンターテインメント・ウェブマガジン
先日、綾瀬さんと話をしていたら「獅童さんとの共演が一番多いかも」と言っていました。確かに、NHKでは「精霊の守り人」(16~17)や、「八重の桜」(13)、さらにさかのぼると『ICHI』(08)という映画でもご一緒させていただいています。キャリアを重ねて、どんどんいい女優になっていますが、いい意味で女優らしくない。「昔からこのままだったんだろうな…」と思わせる、あの清潔感とピュアな雰囲気はなかなか出せるものではありません。
運動神経がものすごくいいですよね。昔の自転車なので乗りにくい上に、ブレーキの効きも良くない。そんな自転車で、リハーサルを含めて何度もあのスピードで汽車と並走するわけですから。しかも、あの汽車は撮影用に走らせたわけではなく、実際に1日1往復だけ運行しているもの。だから、本番は一発で決めなければいけない。それをきちんと決められる運動神経と役者魂は、本当に素晴らしいと思います。
一番はテンポの良さではないでしょうか。台本を読んでいると、ポン、ポン、ポンとテンポよく読める。だから、芝居をするときもテンポには気を付けています。物語は四三のパートがあったり、落語のパートがあったり、視点がいろいろと移っていきますが、それがきちんと伏線としてつながっている。台本を読んでいても、「ここでこうつながるのか」と驚く部分がたくさんあります。長い歴史を持つ大河ドラマの中では斬新な手法ですが、それも一つの挑戦。そういった作品に巡り合えるのは、僕にとっても喜びです。
基本的には、最初に台本を読んだときに感じた気持ちを大切にしています。台本自体がとても面白く、感動的な場面でもどこか笑える作りになっている。ですから、変にウケを狙うようなことはせず、台本に忠実に演じる。それが一番です。例えば、第3回の東京に旅立つ四三を見送るシーンでは、いろいろな方に鼻水がすごい、と言われましたが、あれも狙ったものではないんです。あの場面で湧き上がる感情を大切に演じたらああなっただけで。自分でもあんなに鼻水を流して泣くとは思っていませんでした。そもそも、狙ってあんなに鼻水は出せませんし…(笑)。まさに一期一会のお芝居です。
(取材・文/井上健一)
映画2025年11月1日
『盤上の向日葵』(10月31日公開) 信州の山中で身元不明の白骨死体が発見される。現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残されていた。駒の持ち主は、将棋界にすい星のごとく現れた天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)であることが判明。 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
-本作では主演の髙石さんの持ち味が存分に発揮されている印象ですが、共演の感想はいかがですか。 高石さんは、せりふなのか、素で笑っているのか、最初の頃はわからなかったくらい、お芝居が自然でなじんでいる感じがあります。それくらい、ご本人が面白 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年10月31日
-今回演じるそれぞれの役柄については、今はどのように捉えていますか? 阿部 ミュージカル俳優という役柄です。離婚したいと言っていますが、ずっと裁判をしているので本当は嫌いじゃないんでしょうね。最後は優しくなるんですよ。 松 そんなところまで … 続きを読む
映画2025年10月30日
-今後はどんな役をやってみたいと思いますか。 自分が選ぶよりは選ばれる仕事なので、自分からこの役をやりたいというのはないのですが、寡黙な役だったら、せりふは覚えなくていいのかなと(笑)。でもそれはそれで大変ですから、どんな役でもやりたいで … 続きを読む