【インタビュー】『ふたつの昨日と僕の未来』佐野岳 「お客さんにこの映画を大きくしてもらいたい」

2018年12月27日 / 18:05

 愛媛県新居浜市市制80周年記念作品として、新居浜市でロケを敢行したファンタジー映画『ふたつの昨日と僕の未来』が12月22日に公開された。本作で、パラレルワールドを行き来する、主人公・越智海斗を演じたのが佐野岳。ドラマ「陸王」に続くランナー役、しかも“ 一人二役” ともいえる難役を、さわやかに演じている。映画への思いや、撮影の舞台裏について聞いた。

撮影:冨永智子

 

-本作の舞台は愛媛県新居浜市。ご自身は愛知県出身ですが、方言のせりふには苦労しましたか。

 全編を通してせりふが伊予弁だったので大変でした。イントネーションが難しく、苦労しましたが、(大森研一)監督が愛媛県の出身なので、監督に確認しながら演じました。また、食事に行ったときに、隣にいた方に事情を説明して言い方を習ったりと、地元の方にもご協力いただきました。愛媛県で先行ロードショーをしたのですが、現地の方が「全然違和感なく見られた」と感想をおっしゃってくれたのでうれしかったです。

-二つの世界(パラレルワールド)を行き来する役。現実では元マラソン選手だが夢破れて今は無気力な男。もう一つの世界ではオリンピックの金メダリストで、できる男。ある意味“ 一人二役” でしたね。最初に脚本を読んだときはどう感じましたか。

 一人の男の成長を描くのに、ファンタジーの力を借りるとこんなにも壮大になるんだと感心しました。また、答えがないものに対する好奇心で、ドキドキワクワクしながら脚本を読んでいました。完成した映画を見たら、ファンタジーだからこそ、生活感やリアリティーのある細かい描写が際立って見えるのだと思いました。

-現実か理想かで選択を迫られる役でしたが、ご自身ならどちらを選びますか。

 この映画を撮る前なら、もし、別のいい世界があれば、そっちに残りたいと考えたと思います。ところが、演じた後は、越智海斗という主人公が自分とリンクする部分もあったので、自分自身も現状を受け入れたり、周りの人たちに感謝する気持ちを再確認することができたし、ここで頑張ってみようという気持ちにもなれました。

-劇中で、海斗はどちらの世界でもずっと赤いダウンジャケットを着ています。これを見て『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)で赤いダウンベストを着ていたマイケル・J・フォックスを思い出しました。もともとパラレルワールドものやタイムトラベルものはお好きですか。

 実は、衣装合わせの段階で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のことは少し意識しました。時間軸や世界軸が変わっていくような作品は大好きです。この映画のような伏線を回収していくパズル形式のものも好きだったのですが、いざ自分がやってみると伏線の回収が本当に大変で、縛りも多くて、常に緊張感を持って演じました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】青春コメディー+ミュージカル+ゾンビ=『アナと世界の終わり』

映画2019年5月25日

 青春コメディーとミュージカルとゾンビを融合させたイギリス発の珍品映画『アナと世界の終わり』が5月31日から公開される。  クリスマスを迎えたイギリスの田舎町に突如ゾンビが出現。さえない日常を送る高校生のアナ(エラ・ハント)は、日頃の鬱憤( … 続きを読む

【2.5次元】崎山つばさ&北園涼、「役者は根暗が多い」役柄との意外な共通点 映画『いつまでも忘れないよ』インタビュー

映画2019年5月25日

 2018年夏に放映された連続テレビドラマ「ディキータマリモット~オウセンの若者たち~」の劇場版『いつまでも忘れないよ』の公開が決定した。ドラマは、猪野広樹や崎山つばさ、橋本祥平、北園涼ら、2.5次元ミュージカルで活躍する人気俳優たちが集結 … 続きを読む

【インタビュー】「ドキュメンタル」霜降り明星・せいやがシーズン7に初参戦! 「死ぬほど笑いをいただいた松本人志さんは、一番笑かさなあかん存在」

テレビ2019年5月23日

 Amazon Prime Videoで全話配信中の松本人志の人気バラエティーシリーズ「HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル」がシーズン7に突入した。同番組は、松本から「招待状」を受け取った10人の芸人たちが、 … 続きを読む

【2.5次元】EXILE 橘ケンチ「京極堂を徹底的に解明したい」 舞台「魍魎の匣」インタビュー

舞台・ミュージカル2019年5月20日

 京極夏彦の大人気小説『百鬼夜行』シリーズ。その中でも最高傑作の呼び声が高い『魍魎の匣』が舞台化される。戦後間もない昭和20年代後半を舞台に、シリーズの中心人物で「つきもの落とし」を副業にし、営む古本屋の屋号にちなんで「京極堂」と呼ばれる中 … 続きを読む

「役所広司さんは、中学生の頃から憧れていた俳優。こんなに長い間一緒にいられて幸せです」古舘寛治(可児徳)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

ドラマ2019年5月19日

 今や正月の風物詩となった箱根駅伝が、金栗四三(中村勘九郎)の発案でついに誕生。そんな四三の活動を見守るのが、恩師の一人でもある可児徳だ。嘉納治五郎(役所広司)を支え、日本のオリンピック参加に尽力したほどの人物でありながら、本作ではしばしば … 続きを読む

アクセスランキング RANKING

page top