エンターテインメント・ウェブマガジン
『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じく魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)の冒険を描く最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が公開された。2年前の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』に続いて魔女のクイニーを演じたアリソン・スドルと、その恋人のジェイコブを演じたダン・フォグラーに、今回の見どころや、撮影の裏側について聞いた。
アリソン クイニーの本質は保ちながらも、今回はキャラクターが発展していくので、それに沿ってちゃんと膨らませられるように意識しました。同じクイニーを演じるとはいえ、今回は状況が違うので、前回とのバランスを考えながら演じました。
ダン 僕は最初の登場シーンが肝心だと思っていたので、そこはかなり意識しました。ジェイコブがクイニーの魔法にかかって恋におぼれている、という状態です。そこから恋人同士のけんかになっていくのですが、そこに説得力を持たせることができれば、その後のシーンは、観客が付いてきてくれると思ったので、そこを一番意識しました。
ダン 現場に来れば、1920年代のパリの街並みを再現した巨大なセットがそこにあるわけですから、さすがのジョニーやジュードも「すごい!」とあっけにとられた様子でした。その様子を見て、彼らも僕らと同じなんだと思って楽しかったです。
アリソン これだけ大きなプロジェクトになると、俳優としては、人間性や想像力を保ちながらその役を演じることが難しくなりがちです。ジョニーは大スターですが、「ジョニー・デップだ」とこちらが意識して演じると、2人のキャラクターの関係性を築くことはなかなかできません。それを知ってか、ジョニーの方から冗談を言ってくれたりして緊張をほぐしてくれました。そのおかげで、互いに集中してそれぞれのキャラクターを演じることができましたが、それは監督のデイビッド・イェーツの演出の力も大きいと思います。
ダン はい。彼女の発言はたいてい監督経由で伝わってくるのですが、「前作の俳優の演技にはとても満足しているので、今回も自由に演じてほしい」と聞いたので、俳優として自信を得ることができました。ロンドンプレミアでは彼女の隣にいたので少し話をしました。「今、次回作を書いているんだけど、ちょうどジェイコブのせりふを書いたところなの」と聞いて、とてもうれしかったです。
アリソン 役に対していろいろと聞きたいことがあったので、たくさん質問しましたが、彼女は「大丈夫。あなたはキャラクターをちゃんと理解してくれているから、自分の直感を信じて」と言ってくれました。
アリソン ネタバレになるのであまり詳しくは話せないのですが…(笑)。私たちがこの映画の展開を何となく知ったのは、プロモーションが始まったところからです。それを知って、一番気を付けなければならないのは、クイニーとジェイコブの絆がいかに強いのか、それをいかにして築いてきたのかに、説得力を持たせることだと思いました。今回2人に起こる仲違いは、誰にでもあることなので、それを追求するのはとても面白かったです。彼らはいろいろな選択をしながら、進路を決めていきます。その意味でも、納得できる展開だと思います。
映画2025年9月16日
東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む
映画2025年9月12日
ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む
ドラマ2025年9月12日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、ついに『アンパンマン』の誕生にたどり着いた。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月11日
中山優馬が主演する舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~が10月10日に再始動する。本作は、天藤真の小説「大誘拐」を原作とした舞台で、2024年に舞台化。82歳の小柄な老婆が国家権力とマスコミを手玉に取り、百億円を略取した大事件を描く。今 … 続きを読む