【インタビュー】『デッドプール2』ライアン・レイノルズ「僕とデッドプールは、境界線が分からないぐらいかぶっています」

2018年5月31日 / 16:35

 マーベル史上、最も過激かつ下品なヒーローとして人気を博すデッドプールの活躍を描く最新作『デッドプール2』。6月1日の公開を前に主演のライアン・レイノルズが来日し、「ドキドキTOKYOバスツアー」が行われた。六本木、渋谷のスクランブル交差点、増上寺を巡る中、ライアンがインタビューに応じ、映画に対する思いを語った。

増上寺を訪れたライアン・レイノルズ

-デッドプールというキャラクターについてどのように考えていますか。

 デッドプールは、コミックの世界の中でもとてもユニークな存在です。彼は他のスーパーヒーローが言えないことを言えたり、やれないことができるという特権を持っています。ダーティーなところもあるし、道徳的にも曖昧です。だからこそ観客の共感を呼ぶのだと思います。彼はキャプテン・アメリカやスーパーマンのようではなく、“昨日よりはまだまし”というタイプのヒーローです。

-デッドプールを演じるにあたって影響された人はいますか。

 コメディーということで言えば、一番影響を与えてくれたのは父です。僕は4人兄弟の末っ子だったのですが、何かつらいことがあったときや、いじめられたときには、防衛手段としてユーモアで切り抜けていました。そういう意味では、デッドプールにも通じるところがあると思います。父はとてもユーモアが好きでした。父を通して、バスター・キートンやハロルド・ロイド、マルセル・マルソー、ジャック・ベニーたちのコメディーをよく見ていました。少し後になると、不謹慎な笑いを得意とするビル・マーレイやチェビー・チェイス、エディ・マーフィたちのまねをしました。自分のスタイルを確立できたのは35歳ぐらいからです(笑)。

-普段、心掛けていることはありますか。

 撮影に入る前はハードなトレーニングをします。特にデッドプールの場合は、毎日2時間はワークアウトをして、食事にも気を使います。こういう役は大きく見せなければならないので、筋肉を付けて体重を増やしたりもします。25歳の頃は、コンクリートの上で転んでも、ユーモアとして笑えましたが、41歳になって、コンクリートの上で転んだら痛いですし、けがもします(笑)。それは恐ろしいことなので、十分にトレーニングをして、撮影に支障がないようにする、ということは心掛けています。

-デッドプールに自分自身のことを反映させている部分が多々あるように見えますが…。

 僕は自分をネタにするのがとても好きなんです。自分を笑えないと詰まらないと思うし、それがまさにデッドプールの精神だと思います。僕とデッドプールは、境界線が分からないぐらいかぶっています。ただ、やり過ぎるとストーリーに集中できなくなるので(笑)、そこは気を付けています。

-ご自身が考えたアイデア、せりふなどで特に気に入っているものは?

 デッドプールの足が赤ちゃんの足になるシーンは、全て自分が書いたのでお気に入りのシークエンスです。後は、いろいろなポップカルチャーのことを入れ込んでいるところも好きです。脚本は僕も含めて3人で書いているのですが、けんかをすることもなく、互いにアイデアを出し合って、楽しみながらやっています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「べらぼう」ついに完結!蔦重、治済の最期はいかに生まれたか?「横浜流星さんは、肉体的にも作り込んで」演出家が明かす最終回の舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月14日

 NHKの大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」を持ってついに完結し … 続きを読む

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

 イギリスで最初の原作絵本が誕生してから80周年を迎えた人気児童向けアニメ「きかんしゃトーマス」の劇場版『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』が12月12日から全国公開された。シリーズ初のクリスマスムービーと … 続きを読む

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

 元禄時代に実際に起こった仇(あだ)討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作「忠臣蔵」が、上川隆也主演、堤幸彦演出によって舞台化される。今回、吉良上野介を演じるのは、高橋克典。高橋はデビ … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。謎の絵師“写楽”が、蔦重の下で歌麿(染谷将太)ら当 … 続きを読む

Willfriends

page top