【インタビュー】『ぼくの名前はズッキーニ』朝ドラ俳優・峯田和伸、役者を続ける理由の裏に“特別な人・麻生久美子”の存在 リスペクトし合う二人がアニメ声優で初タッグ

2018年2月13日 / 13:50

-実際に演じてみて、いかがでしたか。

峯田 普通に話してしまうと、ただの40歳のオッサンなので、自分の中にある子どもっぽい部分を出すようには気を付けました。でも、正解は分からないです…。自己採点は0点かな。自分で評価はつけられないので、見た人に委ねます。

麻生 0点じゃないですよ。峯田さんは(せりふを発するタイミングを表示した)タイムコードを見て、最初から声を映像にバチッと合わせていたんです。私はキャラクターの口の動きを見ていないと不安なので、初めてでそれができるなんて本当にすごいです。声も愛らしくてかわいかったです。

-麻生さんはズッキーニが初めて恋をする10歳の少女カミーユを演じましたが、いかがでしたか。

麻生 オリジナルの声がすごくハスキーだったので、もう少し子どもらしい声を意識して作りました。でも、笑ったり、感情が高ぶったりするところでは私の地の声が出てくるので難しかったです。

-お二人は、映画『アイデン&ティティ』(03)、ドラマ「奇跡の人」(16)に続く3度目の共演ですが、お互いにどのような印象を持たれていますか。

峯田 めっちゃ連絡するわけではないですし、プライベートで会うこともないですけど、唯一、連絡先を知っている女優さんです。15年前に初めて芝居をしたときに、麻生さんがそばで支えてくれたから、やめたいなんて全く思いませんでした。麻生さんの存在があるから今も役者を続けられているので、僕にとっては特別な人です。

麻生 そう言って頂けるなんて光栄です。私は、峯田さんが自然でありつつ味のある演技をされるので、ズルいなぁ、天才だなぁとうらやんでいます。いつも全力でぶつかっている姿もすてきです。

-そんなお二人の4度目のタッグに期待しつつ、最後に視聴者にメッセージをお願いします。

峯田 孤児院ではいろいろなことが起きて、子どもたちはつらい思いもするけれど、最後は、赤ちゃんを優しく抱きかかえているような温かい気持ちになれる作品です。

麻生 子どもからご年配の方まで、いろんな方に見ていただいて、最後にカミーユが見せるきれいな涙の意味を考えてもらいたいです。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)RITA PRODUCTIONS / BLUE SPIRIT PRODUCTIONS / GEBEKA FILMS / KNM / RTS SSR / FRANCE 3 CINEMA / RHONES-ALPES CINEMA / HELIUM FILMS / 2016

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