エンターテインメント・ウェブマガジン
2018年の大河ドラマ「西郷(せご)どん」の脚本を手掛けるのは、連続テレビ小説「花子とアン」(14)、「トットてれび」(16)などを送り出してきた中園ミホ氏。林真理子氏の小説を原作に、日本人なら誰もが知る西郷隆盛という人物を1年間、どのように描いていくのか。大河ドラマ初挑戦となる本作に対する意気込みと、西郷という主人公に込めた思いを語ってくれた。
林さんの小説は今まで何度も脚色させていただいているのですが、『映像に関してはあなたがプロなのだから』と、いつも任せてくださるのでやりやすいです。“歴史”という大きな原作をどういう切り口で見せるかという部分については、林さんの小説がとても色濃く書いてくれています。私はそれを基に、エンターテインメントとして、人間ドラマとして、人間・西郷を描くつもりです。
それに尽きます。林さんの原作と聞いたら、他の人には譲れません(笑)。
いつも口癖のように「常に高みを目指しなさい」とおっしゃる方なので、今回も大河を引き受けるに当たって、「やりなさい」と背中を押していただきました。
西郷隆盛は、日本人なら誰でも知っている歴史上の偉人です。しかし、この作品ではそういう偉人の部分ではなく、人間としての西郷を生き生きと描きたいと思っています。
司馬遼太郎さんも「西郷という虚像に驚いているうちに終わってしまった」と言っているように、西郷は捉えどころのない人です。その“捉えどころのない人”をどうやってつかもうかと思い、磯田先生に「西郷はどんな人ですか?」と聞いたところ、「餅のような人」と教えてくれました。つまり、お餅を2個並べて焼くと、くっついてしまうように、近くにいる人の心に寄り添い過ぎて、同化してしまうような人だったらしいと。だからこそ、男性からも女性からも愛され、誰もが西郷のために尽くそうとしたのでしょう。西郷を描く上では、この話が大きなヒントになりました。
西郷の人物像をつかんで書き始めたつもりでしたが、書いていくうちにどんどん「こんな面もあったんじゃないか」という部分が出てきて、自分の中でキャラクターが育っていく面白い体験をしています。林さんも「書き終わった時、やっと自分なりに分かった」と言っていましたが、書き終わるまで、彼の輪郭ははっきり見えないような気がします。西郷はそれくらいスケールの大きな人です。
私はいつも俳優さんを想像しながら書くのですが、鈴木さんは以前、「花子とアン」に出演していたので、今回は最初から鈴木さんをイメージして書いていました。ただ、想像以上に体を作られてたくましくなっていたので、当初よりも野性的になっているところがあるかもしれません(笑)。
林さんから聞いておかしかった話があります。鹿児島で「西郷さんのお墓に連れて行って」と言うと、タクシーの運転手さんはみんな喜んでお墓を案内してくれたそうです。でも、「大久保の銅像に連れて行って」と頼んだら、「どうぞ」と素っ気なく答えて、タクシーから降りてくれなかったと。その話で、鹿児島ではこんなに差があるんだと知って、びっくりしました。とはいえ、大久保がいるからこその西郷の存在であって、太陽と月、光と影のような2人の存在はとても魅力的です。
映画2026年3月28日
コミック版も人気を博した和風恋愛ファンタジー小説を、永瀬廉と吉川愛のW主演で実写映画化した『鬼の花嫁』が3月27日(金)から全国公開された。鬼と人間との究極のラブストーリーを描いた本作で、ヒロイン柚子の妹の花梨を演じた片岡凜に話を聞いた。 … 続きを読む
ドラマ2026年3月28日
Snow Manの岩本照とTravis Japanの松田元太がW主演するドラマ「カラちゃんとシトーさんと、」の“ととのい上映会&取材会”が東京都内で開催された。本作は、おいしいものが大好きなファッションモデルのカラちゃんと、サウナ … 続きを読む
映画2026年3月27日
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(3月20日公開) 未知の原因によって太陽エネルギーが奪われ地球に滅亡の危機が迫る中、その謎を解明する“イチかバチか(ヘイル・メアリー)” のプロジェクトのために、中学の科学教師グレース(ライアン・ゴズ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年3月27日
望海風斗主演、スペイン映画界の名匠ペドロ・アルモドバルによる傑作映画を原作としたミュージカル「神経衰弱ぎりぎりの女たち」が、6月7日から上演される。本作は、ある日、唐突に恋人から別れを告げられた女優のぺパが、彼のアパートへ向かったことで、 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年3月26日
戸塚祥太と辰巳雄大が出演する「BACKBEAT」が、4月17日から開幕する(プレビュー公演は4月12日)。本作は、世界的ロックバンド・ビートルズの結成初期を描いた1994年公開の伝記映画『BACKBEAT(バックビート)』をイアン・ソフト … 続きを読む