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『ハリー・ポッター』の新シリーズとなる『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が23日から公開された。全5部作になるともいわれるシリーズの1作目となる本作は、“魔法動物学者”のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)が、ニューヨークで魔法界と人間界との一触即発の危機に巻き込まれ、3人の仲間と共に繰り広げる大騒動を描く。本作で魔女のクイニーをチャーミングに演じたアリソン・スドルとノー・マジ(人間)のジェイコブを人間味たっぷりに演じたダン・フォグラーが映画について語った。
ダン 僕は自分のコミックブックを売るためにコミコンにいたんだ。そこで、自分のキャリアを考えていた時に、エージェントからの電話でオファーを知って、「来年はコミコンが違ったものになるよ」と言われた瞬間、感激して足が宙に浮いたような気持になったよ。それでコミックもタダであげて歩いたんだ(笑)。
アリソン 自分のストーリーが一番エキサイティングだと思っていたけど、ダンの話を聞いたら彼ほどじゃなかったわ(笑)。私はデイビッド・イェーツ監督からとても長くて美しいボイスメールをもらったの。ただ、彼はイギリス人なので、丁寧で婉曲な言い回しだったの。5回ぐらい聞いても私が役をもらえたのか分からなくて。夜も遅かったので、翌朝「クイニー役を射止めたのが誰であれ、その人がいい人でありますように。おめでとうございます」とメールを送ったわ。そうしたら「君がクイニーだよ!」とボイスメールが来て、ショックで声も出ないほどうれしかったわ。すぐに責任の重さも感じたけど、2日後にはロンドンに着いていないといけなかったので、すぐに荷造りをしたの。この経験はずっと夢みたいだと思っていたけど、やっと今夢からさめたのかもしれないわね(笑)
ダン よく覚えているのが、セットに入ったらジョン・ボイトみたいな伝説の名優が一緒にいたことだよ。巨大なセットにはニューヨークの街がそのまま再現されていて、初めて入った時は「オー・マイ・ゴッド!」って驚いたんだ。しかも、ボイトやロン・パールマンみたいな名優も僕と同じぐらい驚いていて、あの瞬間は忘れられないよ。
アリソン 私は撮影初日に撮った最後のシーンのことね。セットに入ったら1920年代のニューヨークの街並みに当時の服装をビシッと着たエキストラの人がいて圧倒されたわ。そこにダンがジェイコブの役に成り切った衣装で来た時に感じたスペクタクルの強さは、一生忘れないと思う。
ダン うん、もらったよ。
アリソン 彼女はセットに来て、「あなたたちが演じているキャラクターは大好きよ。ありがとう」って私たちをそれぞれハグしてくれたの。そして「本当は言っちゃいけないんだけど」って言いながら、それぞれのキャラクターがこの先どうなるのかをちょっと教えてくれて。それが演技のヒントにもなったし、ファンとしても次の章でどうなるかが分かってうれしかったわ。
ダン ある種バトンを受け継いだ感じだね。『ハリー・ポッター』のハリー、ロン、ハーマイオニーのトリオが、今回は4人になっているんだ。ダークな部分もありつつアウトサイダーたちが何かの目的で出会って家族になるというのは『ハリー・ポッター』から受け継いでいるよ。そこに、時代をさかのぼった1920年代のニューヨークが舞台であることや、成長物語ではあるけどハリーよりも大人のキャラクターが主人公というのが新しいところだと思うよ。
(取材/文/撮影:中村好伸)
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