「あの子いろんな役ができるよね、と言われるようになりたい」川栄李奈(森田富江) 【とと姉ちゃん インタビュー】

2016年5月9日 / 15:05

 連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、ヒロインの常子(高畑充希)らが住み込みで働くことになった仕出し屋「森田屋」を切り盛りする宗吉(ピエール瀧)と照代(平岩紙)の一人娘・富江を演じている元AKB48の川栄李奈。小学校卒業後、店に入った富江は「森田屋」の重要な戦力。同世代の常子たちに最初はクールに接するがその真意とは…。朝ドラ初出演となる川栄が役への意気込みを語った。

 

森田富江役の川栄李奈

森田富江役の川栄李奈

-朝ドラに初出演した心境はいかがですか。

 朝ドラは自分の目標でもあったので、夢がかなってうれしいです。共演者の方々は、経験が長くお芝居も素晴らしい方ばかりですが、撮影の合間は本当に面白く、学ぶところがたくさんあります。

-常子役の高畑充希さん、鞠子役の相楽樹さんなど、同年代の役者さんも多いですが、現場の雰囲気はいかがですか。

 充希ちゃんはとてもきさくな方で、大変な時でも疲れなどは全く見せずに話し掛けてきてくれます。樹ちゃんとは同じ年です。そんなにがっつりとガールズトークなどはしないのですが、いろんな話をして楽しんでいます。

-高畑さんの意外な一面として驚いたことがあれば教えてください。

 ふんわりした雰囲気なのかなと思いきや、ちょっとおじさんぽいところもあります(笑)。空き時間にイカを食べていたりして、「あっ、イカ食べるんだ!」って思いました。何だか面白いです(笑)。

-森田屋は弁当の仕出し屋ですが、調理場で使う道具についてはいかがですか。

 包丁が、四角い大きな包丁なんです。家にあるような普通の包丁ではないので、野菜の皮をむくシーンが大変でした。

-川栄さんご自身はよく料理をされますか。

 もともと料理は好きでしたが、今回はお弁当屋さんで、料理のシーンがたくさんあると聞いてからは、結構作るようになりました。

-最近の川栄さんの得意料理を教えてください。

 煮物などは結構作ります。撮影現場のご飯が本当においしいので、「これはいい!」と思ったものがあれば家で検索して作ったりします。昨日は、現場で茶飯が出たのですが、それがすごくおいしかったので早速今朝作りました。

-ピエール瀧さんなど「森田屋」のメンバーとの共演はいかがですか。

 私、結構人見知りで、普段は現場でもあまり話せないのですが、そんなことを言っていられないほど、騒がしくて会話が弾む家族なのですごく楽しいです。お母さん(平岩紙)もノッてくると結構関西弁で話されます。ずっと一緒にいるので、本当の家族みたいですね。ピエールさんは本当に面白い方で、いつもなぜかおなかを出しているんです(笑)。

-森田屋に欠かせない“戦力”である富江を演じるに当たって、特別に練習したことはありますか。

 お弁当の並べ方や所作を学びました。あとは、箸の持ち方を一から教えてもらいました。

-昨年の8月にAKB48を卒業後、1年足らずで自分がこれだけ女優として活動しているという状況は想像できましたか。

 していなかったです。朝ドラに出られるなんて全く考えていなくて、朝ドラのオーディションも2、3回受けて落ちていたので、無理だろうなと思っていました。うれしいですね。

-「朝ドラ」に憧れるきっかけになった作品は何でしたか。

 「あまちゃん」で、「朝ドラってすごいな」って思って、そのへんから「出たいな」と思うようになりました。

-女優を目指し出したきっかけは何ですか。

 AKBの中でもドラマをやったりする中で「お芝居って楽しいな」と思うようになってきて…。1人で学園ドラマ(「ごめんね青春!」)にも出させてもらったのですが、それが本当に楽しくて、そのあたりからお芝居をちゃんとやりたいと思うようになりました。

-富江は、最初常子に対してツンとした態度を取っていますが、今後の展開はどうなるのでしょうか。

 放送5週目で鞠子の制服がなくなる事件が起きて、それをきっかけに鞠子ちゃんや常子ちゃんとの仲が深まっていきます。最初はすごくクールで、常子ちゃんにもちょっと当たりがきつかったりしたのですが、その事件があってからは、ちょっと穏やかになりますね。クールはクールなのですが…。

-富江を演じていて難しい部分はありますか。

 穏やかになっていくその加減というのがなかなか難しくて、監督さんに「もっとここは(相手に)優しくしてもいいよ」とご指導を頂きながら撮影しています。

-クールな役柄というと、世間が川栄さんに抱いているイメージとはちょっとかけ離れますが、自身ではどう思いますか。

 結構、私ってテンション高めに見られるのですが、実際はあまり高くなくて…。だから自分的にはすごくやりやすいです(笑)。

-富江とご自身の共通点、似ていると思うところはありますか。

 富江は本当にしっかりした子なんですけど、私も割としっかりする時はしっかりしているので、そこは似ていると思います(笑)。

-ご自身がしっかりしていると思う部分は?

 ちゃんと家のことをやるところ。18歳ぐらいから一人暮らしをしているので料理、掃除、洗濯などはできます。あと、意外ときれい好き。どんなに忙しくても掃除はちゃんとしています。

-ドラマのテーマでもある、「日々の小さな幸せ」のために、川栄さんが心掛けていることはありますか。

 普通に家に帰って、テレビを見て、お風呂入って寝るというのが普通に幸せです(笑)。何も考えずにボーッとしている時がすごく幸せです。でもボーっとし過ぎて夜中の3時になって3時間しか寝られない!となることもありますが…。

-女優としての今後の目標を教えてください。

 30歳、40歳になっても活躍できる女優さんになりたいと思います。いろんな役を幅広くやって、「あの子いろんな役ができるよね」と言われるようになりたいです。私は、ちょっとグロい映画も好きなので、いずれは「こいつやばいんじゃないか…?」と思われるような犯人役などもやってみたいです。


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

尾上眞秀「お母さんやおばあちゃんが喜んでくれました」寺島しのぶの長男が舘ひろしとの共演で映画初出演『港のひかり』【インタビュー】

映画2025年11月14日

 日本海沿岸の小さな漁師町を舞台に、元ヤクザの漁師・三浦と目の見えない少年・幸太という、年の離れた孤独な2人の絆を描くヒューマンドラマ『港のひかり』が、11月14日から全国公開中だ。  主演に舘ひろしを迎え、『正体』(24)の俊英・藤井道人 … 続きを読む

『物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家の物語』(7)神々がすむ土地を語る

2025年11月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼玉田永教と神道講釈  銭湯の湯け … 続きを読む

ハリウッド・リメイク決定!インド発ノンストップ・アクション!「日本の皆さんにも楽しんでいただけるはず」ニキル・ナゲシュ・バート監督『KILL 超覚醒』【インタビュー】

映画2025年11月13日

 40人の武装強盗団が、ニューデリー行きの特急寝台列車を襲撃! 刀を手に乗客から金品を奪う強盗団のリーダー、ファニ(ラガヴ・ジュヤル)は、大富豪タークルとその娘トゥリカ(ターニャ・マニクタラ)を人質に取り、身代金奪取をもくろむ。だがその列車 … 続きを読む

上白石萌歌「小さなお子さまから大人の方まで幅広く届いてほしいと思います」『トリツカレ男』【インタビュー】

映画2025年11月11日

 何かに夢中になると他のことが目に入らなくなってしまうジュゼッペ(声:佐野晶哉)は、街の人々から「トリツカレ男」と呼ばれている。ある日、ジュゼッペは、公園で風船売りをしているペチカに一目ぼれし、夢中になるが…。作家・いしいしんじの同名小説を … 続きを読む

八木莉可子「相反する二面性をどちらも大切にしたい」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」【インタビュー】

ドラマ2025年11月10日

 草なぎ剛主演の月10ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時)。第3話で強烈なインパクトを残したゆずは(八木莉可子)の母(雛形あきこ)が、再びHeaven’s messenger … 続きを読む

Willfriends

page top