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NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、毛利家の奥御殿(大奥)に入り自らの才覚で出世を目指すが、総取締役から監視を命じられた美和(井上真央)の人柄に触れ、同志として絆を強めていく鞠(まり)を演じている石橋杏奈。恋愛ドラマからコント劇まで幅広い才能を見せる石橋が、豊かな人間性がにじみ出る鞠の日々を語る。
鞠はしっかりしていて機転の利く人なので、真面目に見えるように気を付けています。出世したい気持ちも持っているので、うまく立ち回る優等生ということを意識して演じています。
女性ならではの威圧感があり、大奥の中での緊張感のあるピリッとしたシーンでは、お芝居とはいえすごく怖いです。(笑)
せりふや所作を覚える時間を入れると、休める時間がないと思うんですけど、現場での気配りを誰よりもされていて、気遣いが端の方にまで行き届いています。とても尊敬していますね。
もう、全然違います(笑)。コントはやはり笑いを求めている現場ですので、撮影中は常に笑いが飛び交っていますし、現場でイメージを膨らませることもあります。ドラマはじっくりと時間をかけて撮影していくので、役の作りやすさで言えばドラマです。でもコントは5分の中で役を見せるという面白さもあるので、どちらも魅力的です。
本番の直前に所作が変わることもあって、お芝居と一緒に体が付いていかないことがあります。大奥編の後半では戦のことを伝えたり、切羽詰まった緊迫のシーンも多いので、気持ちが焦ると動きもぎこちなくなってしまい、そういったところは苦労しています。
私は着るときに腹筋に力を入れます(笑)。そうするとちょっと緩くなるので、少し違ったりします。
(いま演じている)御次(奥女中)が良いですが、打ち掛けを着たいという思いはあります。松坂(慶子)さんが演じている都美姫はせりふがびしっと決まっていて、かっこいいんです。経験を重ねて深みを増さないとできない役柄なので、経験に合った地位を演じる機会をいただければうれしいです。
この現場では学べるもの、得られるものが特に多かったと思います。お芝居をしている時の立ち姿や間(ま)とか。せりふ回しの強弱や抑揚も含めて、真央さんをはじめたくさんの方から学ばせていただきました。