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最後に紹介したいのが、『ゴジラ誕生物語』(山口理著・文研出版刊)。その名の通り、怪獣映画『ゴジラ』(54)誕生の舞台裏を解説したメーキング本の一種だが、決してマニア向けではなく、対象は「小学校高学年から」で、「全国学校図書館協議会選定図書」にも選ばれている。本多猪四郎監督や特殊技術担当の円谷英二らスタッフたちが、誰も見たことのない怪獣映画を生み出そうと奮闘した当時の出来事が、平易な文章で小学生にも読みやすく書かれている。
難しい漢字にはルビも振られているが、だからと言って決して手を抜いた内容ではなく、写真も豊富に収録し、現場の様子を細かく描写。大人も満足できる仕上がりで、親子で特撮映画の魅力が味わえる一冊だ。
以上、3冊を紹介してみたが、気になったものがあれば、ぜひ手に取ってみてほしい。今は書店に行くこともままならないかもしれないが、大手のネット通販のほか、書店が運営する通販サイトなどを利用すれば、出版社だけでなく、コロナ禍に苦しむ書店の支援にもつながる。それらをうまく活用して読書で気分転換し、困難続きの日常をできるだけ快適に乗り切ってみてははいかがだろうか。(井上健一)