【芸能コラム】角川映画からハイジ、ゴジラまで。今こそ読書でエンタメを深掘り!

2020年4月29日 / 06:00

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛が求められる今、ネット配信やレンタルを利用し、自宅で映画鑑賞する人も多いだろう。見方を変えれば、気になっていた作品を一気見するまたとない機会だ。だが、画面ばかり見ているのも疲れる。そんなときは、読書で気分転換をお勧めしたい。映画やアニメなどのエンタメ関連本には、今まで見落としていた作品の魅力に気付かせてくれるものも多い。そんな中からここでは、誰にでも読みやすく、名作・話題作を深掘りできる本をいくつか紹介したい。

『いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命』(角川春樹、清水節著・角川春樹事務所刊)

 まず、最近改めて注目を集めた映画といえば、今回の新型コロナウイルス騒動を数十年前に予言していたと話題になった『復活の日』(80)と、先ごろ亡くなった大林宣彦監督の代表作『時をかける少女』(83)だろう。

 この2作品を、プロデューサーとして世に送り出した人物が角川春樹。『犬神家の一族』(76)を皮切りに、1970~80年代にかけて日本映画界に旋風を巻き起こした角川映画の立役者だ。その角川本人へのインタビューを中心に、当時の報道記事などを交えて角川映画の隆盛を振り返ったのが、『いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命』(角川春樹、清水節著・角川春樹事務所刊)。

 南極ロケを敢行するなど、日本映画の枠を超えた超大作『復活の日』の舞台裏や、薬師丸ひろ子&原田知世のデビュー秘話、『時をかける少女』誕生の経緯などが次々と明かされていく。角川映画全盛期を知る世代なら当時の興奮が脳裏によみがえり、知らない世代には「日本映画にこんな時代があったのか」と新鮮な驚きを与えるはずだ。

 続いては、テレビアニメの名作「アルプスの少女ハイジ」(74)誕生の舞台裏に迫った『ハイジが生まれた日 テレビアニメの金字塔を築いた人々』(ちばかおり著・岩波書店刊)。

 名作児童文学のアニメ化に情熱を注いだプロデューサーの思い、高畑勲や宮崎駿ら才能豊かなスタッフたちが、日常描写の積み重ねとなる物語をいかにしてアニメーションとして表現し、今も語り継がれる名作に仕上げていったのか。前例のなかったアルプス現地取材の模様なども含め、その全貌が記されている。当時の世相やテレビアニメ草創期の歴史も交えて解き明かした名著だ。

 
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