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世界的映画スターのカトリーヌ・ドヌーヴが、日本を舞台にした映画に主演する。この言葉に心躍らぬ映画ファンはいないだろう。それが、10月10日から先行公開となる『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』だ。
来日したフランス人歌手クレア(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、突然の死を迎える。死後の世界をさまよっていたクレアは、同じく死を迎えた日本人ユウゾウと出会い、ユウゾウの遺言を果たそうとする息子ハヤト(竹野内豊)の旅を見守ることに。人生に苦悩するハヤト、それに静かに寄り添うクレアとユウゾウの行く手に待つものは…。
本作で、カトリーヌ・ドヌーヴ扮(ふん)するクレアと共に旅するユウゾウを演じているのが、日本の誇るエンターテイナー、堺正章。「光栄なこと」と語るカトリーヌ・ドヌーヴとの初共演の舞台裏やユウゾウ役への思いを聞いた。

堺正章(C)エンタメOVO
最初にいただいたスクリプト(台本)は、フランス語と日本語が混在していたため、全体が把握できず、やや困惑しました。ただその困惑が同時に、「これは何か違う世界を描いてくれそうだぞ」というワクワクにもつながって。しかも、僕も70歳を過ぎ、「生と死」についてリアルに考えるようになったところに、このお話をいただいたこともあり、非常に興味深い世界だなと。
そしてもう一つ、主演がカトリーヌ・ドヌーヴさんと決まっていたので、一生に一度でもカトリーヌさんとお芝居ができるのは、光栄なことだという喜びもありました。若い世代にはなじみのない方も多いと思いますが、僕らにとっては偉大な存在です。長年、ワールドワイドに活躍されてきた大スターで、僕も『シェルブールの雨傘』(63)や『昼顔』(67)といった代表作は見てきましたから。
来日して初めてお会いしたとき、彼女は僕に目もくれなかったんです。でもそれなら、この撮影中に、向こうから距離を縮めてくるようにしようと、作戦を練りました。一緒にお芝居する上で、コミュニケーションを取るのは大事なことですし、彼女が喜ぶことをしてあげたら、日本のいい思い出になるのではと思って。そこで毎日、食べものやちょっとした小物をプレゼントしていったんです。それでも、なかなかいい反応が得られなかったのですが、あるものを贈った途端、ものすごい反応があって。
なんと、いちご大福だったんです。いちご大福を一箱贈ったら突然、「どこで買ったの?」「どうしたら買えるの?」と質問攻めに遭って(笑)。それをきっかけに一気に距離が縮まり、向こうからハグまでしてくるようになりました。芝居をするときも、向こうの要望を伝えるだけでなく、僕の意見にも耳を傾けてくれるなど、スムーズにコミュニケーションが取れるようになりました。

(C)L. Champoussin /M.I. Movies /©2024「SPIRIT WORLD」製作委員会
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