佐野勇斗「鈴木亮平さんみたいな役者であり、人間になりたい」 NHK夜ドラ「おとなりに銀河」で主演【インタビュー】

2023年4月8日 / 07:30

 佐野勇斗が主演するNHK夜ドラ「おとなりに銀河」が放送中だ。雨隠ギドの同名漫画をドラマ化した本作は、売れない漫画家の久我一郎と、彼の臨時アシスタントになる流れ星の民の姫・五色しおりが「婚姻関係の契り」を結ぶことから始まるSFラブコメディー。両親を亡くし、幼いきょうだいを養うために必死に漫画を描く日々を送っている主人公を演じる佐野に、本作に懸ける意気込みや撮影時のエピソード、さらには俳優として、人間として憧れている人物を聞いた。

佐野勇斗(stylist:伊藤省吾) (C)エンタメOVO

-NHKが昨年度から若い世代をターゲットにしてスタートした「夜ドラ」枠での主演となりますが、本作に懸ける思いを教えてください。

 僕は連続ドラマの単独主演が初めてでしたし、NHKさんの作品に出演したこともなかったので、お話を聞いたときは、すごくうれしかったです。月曜日から木曜日までの平日の夜に、ほぼ毎日15分間流れる帯ドラマなので、4月という新生活が始まるシーズンに、皆さんが1日の終わりに見て優しい気持ちになったり、日々頑張ろうと思ってもらえたらいいなと思います。

-原作漫画を読んだ感想はいかがでしたか。

 登場人物たちが、みんな自分の中でいろいろなことを抱えているのですが、それぞれが人に対する思いやりがあって、読んでいると優しい気持ちになれるアットホームな作品だなと思いました。

-演じる久我一郎というキャラクターを、どんな人物として捉えていますか。

 一郎は両親がいなくて、兄として小さい子どもたちの育児をしながら、自分の漫画家としての仕事をやっている役なので、恋愛に慣れてないところはありますが、すごく芯がしっかりしていて、久我家の大黒柱として家族を守っていかなければならないという気持ちがある男性なので、そこは魅力的だなと思います。

-自分が一郎と似ていると感じる部分はありますか。

 僕は意外と人見知りですし、家族以外の人に頼れないところがあって、何かを「やってあげようか」と言われても、「大丈夫」と言ってしまうので、そこは似ているのかなと思います。ただ、僕も一郎と同じく下にきょうだいが2人いる長男ですが、一郎ほどの責任感はなくて家族に甘えたりするので、一郎はすごいなと思いますし、自分も少し見習わなくてはいけないなと思います。

-恋愛相手となる五色しおり役を演じる八木莉可子さんの印象を教えてください。

 八木さんは、日々一緒に撮影を重ねるたびに、本当に五色さんみたいな人だなと感じています。すごくピュアでフレッシュな心を持っていて、現場にいてもスタッフさんたちと仲良さそうに話して、分け隔てなく人と接している姿を見ると尊敬しますし、学ぶところが多いなと思います。

-恋愛初心者の2人の恋愛模様が描かれますが、胸キュンシーンを演じる楽しさや難しさは感じていますか。

 今時の恋愛作品は、すぐに手をつないだり、キスしたりする作品が多いですが、本作は、そこまで行くのにすごく時間を掛けているので、そこが面白いなと思います。僕はハイタッチをすることも恥ずかしいと思う役なので、演じていると本当に恥ずかしくなってきますし、楽しいです。毎晩キュンキュン、幸せを感じられるハッピーなドラマになればいいなと思います。

-弟・ふみお役の石塚陸翔くんと、妹・まち役の小山紗愛ちゃんという幼い2人と共演してみていかがですか。

 初めて会ったときに、ふみおが芸歴7年、まちも5年といっていたので、業界歴が長い2人に、僕は敬語で「お願いします」と言ったりしていたのですが、今や「おはよう」と言うとちょっかいを出し合うぐらいの関係性になって、本当のきょうだいのように接してくれるので、すごくいい関係性だなと思っています。2人は休憩中は、走り回ってわちゃわちゃしているのですが、本番になると、きちんと監督の指示を聞いて「はい、分かりました。やります」と言ってやるので、すごいな、将来が末恐ろしいなと感じています(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

柄本佑「道長は権力を振りかざすことが、心底嫌だった」“出家”の節目を迎えた藤原道長役を振り返る【「光る君へ」インタビュー】

ドラマ2024年11月24日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。第四十五回で、「源氏物語」を書き上げた主人公まひろ/紫式部(吉高由里子)は内裏を去り、旅に出た。それを知った藤原道長は、その権力を息子・藤原頼通(渡邊圭祐)に譲って出家。物語が最終盤に差し掛かっ … 続きを読む

「光る君へ」第四十四回「望月の夜」孤独を深める道長を支えるまひろとの絆【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月23日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月17日に放送された第四十四回「望月の夜」では、3人の娘を天皇の后にした藤原道長(柄本佑)が、有名な「このよをば わがよとぞおもふ もちづきの かけたることも なしと思へば」という「望月の歌 … 続きを読む

【週末映画コラム】『六人の嘘つきな大学生』/『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)

映画2024年11月22日

『六人の嘘つきな大学生』(11月22日公開)  大手エンターテインメント企業「スピラリンクス」の新卒採用の最終選考に残った6人の就活生への課題は「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨むこと」だった。  全員での内定獲得 … 続きを読む

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

 ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

 毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む

Willfriends

page top