間寛平、「吉本新喜劇は僕の人生そのもの」 GM就任で目指す「面白い新喜劇」の復活【インタビュー】

2022年5月4日 / 08:00

 お笑いタレントの間寛平が、2022年2月に「吉本新喜劇」のゼネラルマネジャー(GM)に就任した。今回の間の就任は、110周年を迎えた吉本興業が、「吉本新喜劇」をさらに進化させるために導入されたもので、間はレジェンド座員として表舞台で活躍するだけでなく、新喜劇を裏側からも支える。間に今後の新喜劇について、そして自身の芸能生活について聞いた。

吉本新喜劇のGMに就任した間寛平 (C)エンタメOVO

-吉本新喜劇のGMに就任して、早くも3カ月がたちました。そもそも、どういった経緯でGMを務めることになったのでしょうか。

 2021年に僕は芸能生活50周年を迎え、それを機にもう辞めようかな、終わりにしようかなと思っていたんです。50周年を記念したツアーをやりながらもそんなことを考えていたら、ある会場に吉本の社長が見にきてくれて、ステージを見て、「今の新喜劇に足りないのは、これや!」と感じたそうで。その後に、社長に呼ばれて行ったら「GMになってほしい」って(笑)。僕は逆に、社長に「もう辞めさせてもらいたい」と伝えようとしていたんで、そんなこと言われたんでどうしようかと思ったんですが、嫁からも背中を押してもらって、それならやってみようかと思い、今に至ります。

-間寛平GM企画の「吉本新喜劇セカンドシアター」が4月8日からスタートしました。どのような考えからこの公演の開催に至ったのですか。

 新喜劇には専用の劇場がないんですよ。新喜劇のメンバーは110人ほどいてるんですが、若手たちは、「劇場がないから」「舞台に出られないから」と会社のせいにして逃げているんです。だから、彼らが立てる劇場を作ってもらいました。若手たちが劇場に立って、自分の力量に自分で気付き、芸人がどんなものか分かってほしい。ここで結果を出してほしいんです。

-ということは、新喜劇の若手の人たちがネタを披露する企画ということですね。

 そうです。それで、それを漫才師さんたちに審査してもらうんです。

-それはすごいですね。若手の人たちの励みや目標にもなりますね。では、寛平さんの理想とする吉本新喜劇とは?

 新喜劇は「大阪の宝」だと僕は思っています。僕たちの時代は、学校が終わった子どもたちは、すぐに家に帰ってテレビで新喜劇を見るということが習慣になっていて、子どもたちは皆、出ている芸人の名前も、ギャグも知っていました。でも、今は違う。誰もがギャグを聞いただけで分かるという、皆が新喜劇で笑っているという状況を再び作れたらと思います。

-新喜劇への愛が伝わってきます。寛平さんにとって、新喜劇とはどんな存在ですか。

 ほんまに新喜劇がなかったら、僕は何をしているか分からないです。ほんまに、何やってたんやろ。きっと、あれもこれも無理だと思います。新喜劇は僕の人生そのものですわ。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

 韓国の百想芸術大賞で作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の3冠を達成した極上のサスペンス「怪物」。WOWOWが世界で初めてそのリメイクに挑んだ「連続ドラマW 怪物」(全10話)が、7月6日(日)午後10時から放送・配信スタート(第1話・第2話 … 続きを読む

TBS日曜劇場「19番目のカルテ」が7月13日スタート 新米医師・滝野みずき役の小芝風花が作品への思いを語った

ドラマ2025年7月5日

 7月13日(日)にスタートする、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS 毎週日曜夜9時~9時54分)。原作は富士屋カツヒト氏による連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」 (ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、「コウノド … 続きを読む

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

 第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

Willfriends

page top