【インタビュー】舞台「大阪環状線 大正駅編」阿部純子 初舞台に向けて「自分のできることを一つずつ丁寧にやっていきたい」

2021年12月8日 / 08:00

 「大阪環状線 大正駅編 愛のエイサー プロポーズ大作戦」が12月11日から大阪松竹座で上演される。本作は、大阪環状線の各駅を舞台に、恋愛、友情、家族愛などのさまざまな人間ドラマが詰まった関西テレビ制作のテレビドラマ「大阪環状線」の舞台化第2弾。今回は、今江大地(関西ジャニーズ Jr.)が演じる吹奏楽部顧問・新垣亮太の幼なじみでヒロインの北畠美咲を演じる阿部純子に、舞台初出演の心境や意気込みなどを聞いた。

北畠美咲役の阿部純子

-初舞台となりますが、現在の心境は?

 取材会が終わって、いよいよ始まっていくんだなと感じました。主演の今江さんが「楽しんでやれたらいいね」と声を掛けてくださったのが印象的でした。歌もダンスあるので、本当に気持ちを新たに、初めてお芝居をさせていただくというぐらいの気持ちで、皆さんに支えていただきながら、自分のできることを一つずつ丁寧にやっていきたいです。

-初舞台で歌もダンスもというのは大変ですね。

 共演の皆さんは歌もダンスも上手ですので、私が足を引っ張らないようにと思っています。ボイストレーニングの先生にも「すぐにうまくはなれない」と言われているので、少しずつ地道なことを続けていって、なんとか本番に向けて上昇していきたいです。

-初舞台への出演が決まったときはどのような心境でしたか。

 大阪出身ということもあって、松竹座には何度も足を運んでいたので、そんな伝統ある劇場から、自分に声を掛けていただけるなんて夢にも思っていませんでした。ミュージカルや舞台を見るのはすごく好きで、やってみたいと思っていたところでのお話だったので、本当に不思議で、ご縁を感じます。

-本作の見どころは?

 実は、テレビドラマ版に出演していたんです。そのときは「桜ノ宮駅」が舞台でした。今回は「大正駅」編です。駅の周りにはリトル沖縄と言われている地域があって、お芝居の中でも踊り(エイサー)や、沖縄民謡を歌っているんですけど、そういう沖縄の風というような活気のある感じが、一つの要素として加わっているので、そのあたりにも、ぜひ注目していただきたいです。

-美咲をどのように演じていこうと考えていますか。

 本稽古前に、演出の木村(弥寿彦)さんにちょっとした抜き稽古をしていただいたんです。そのときに、美咲は妹がいるので、姉としての要素として、ちょっとした柔らかさや、そういう部分と女優という華やかな部分と、あとはリトル沖縄という、大正で生まれ育った部分での意思の強さみたいなものがあるといいのかなということでした。なので、美咲自身も大正駅に戻ってきて自分の気持ちと向き合って、自分の素の部分に戻っていくという流れがあるので、エネルギッシュで意思のある女性として演じたいです。

-美咲は女優という役柄ですが、ご自身と重ね合わせることはありますか。

 私自身、女優としてこうあらなければいけないと悩む時期もあって、今は肩の力がだいぶ抜けてきた感じはあるんですけど、そういった中で、自分のあるべき姿と自然体の自分の気持ちというもののせめぎ合いみたいなところを感じたこともありました。今も少なからずあると思っていますけど、女優役を演じるのは初めてですが、そう感じた部分は役にも生かせると思います。

-映画『燃えよ剣』など話題作への出演が続いていますが、映像作品の出演で得た経験をどう生かそうと考えていますか。

 大阪松竹座は3階席まであって、自分の表情や感情だけではない部分があると思うので、どういう風に表現していけるのかは私だけじゃなくて、いろんな方のアイデアを聞いて、変えていきたいです。

-大学在学中に、芝居と英語を勉強するためニューヨーク大演劇科に留学されていましたが、その当時に学んだことは本作で生かせそうですか。

 留学中は、8人クラスで、月水金の朝から夕方まで授業でずっと一緒だったんです。そういう経験が舞台のチームワークみたいなものにつながるのかなと思ってはいます。あとは、発声練習やコンテンポラリーダンスも一応学んではいたので、それが少しでも役立てばいいなと思っています。

 
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