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日露戦争下、松山に実在したロシア兵の捕虜収容所を舞台に、日本人看護師の武田ゆいと、ロシアの将校ソローキンの許されない愛の行方を、現代のテレビディレクターの高宮桜子が探る。日露合作の『ソローキンの見た桜』(3月22日公開)で、ゆいと桜子の二役を演じた阿部純子に話を聞いた。
お声掛けをいただいて、それから脚本を読ませていただきました。読めば読むほど脚本にほれ込んでしまって、ぜひこの役をやりたいと思いました。役に決まったときはとてもうれしかったです。
英語はまだまだ勉強したいと思っているので、英語のせりふは、脚本を読みながら、声に出してたくさん練習をしました。
ゆいと桜子という2人は違うタイプの女性なので、演じ分けが難しいところもありました。ただ、現代の桜子の方は、私にも近い感じがしましたし、昔のことは全く知らないという設定だったので、観客にとっても近い存在なのではないかと思いました。
はい。原作はもちろん、ロシア人捕虜の日記を読んだり、いろいろな資料を集めたりしながら、自分にできることをやってみました。それで、当時の人たちが、いかにロシア人の捕虜を大切にしていたのかを知って感銘を受けました。日露戦争中に、当時の人たちがどんなふうに生きていたのかは想像するしかなかったのですが、資料を読んだり、実際に松山にお墓参りに行って、今でもきれいに掃除されているのを見ると、当時の人々の思いがちゃんと現代に伝わっていることを実感しました。
私自身の感覚としては、お見合いの相手がいるから好きな人とは結婚できないとか、戦争で弟を亡くしたのに、その痛みに耐えながら敵国であるロシア兵の世話をすることについての、ゆいの複雑な気持ちを考えると、とても重いな、という印象を受けました。ただ、それは気分が沈み込むような重さではなくて、彼女の強さをしっかりと受け止めなければ、という意味でした。そうした気持ちを大切にしながら演じようと思いました。
2人の間に戦争という背景があったので、悲劇のストーリーになってしまいましたが、もし戦争がなかったら、人と人とが出会って恋に落ちるという、とてもシンプルでロマンチックな話だと思いました。その背景の重みを感じるほど、ピュアな関係だと思いました。
ソローキン役のロデオン・ガリュチェンコさんは、もちろん俳優さんとして素晴らしく、共演してとても勉強になることが多かったのですが、普段はとてもチャーミングな面白い方でした。コメディーもされているので、たくさん笑わせてくれました。ロシアの俳優さんは劇団に所属されている方が多いので、演技の基本的なことは舞台で勉強しながら身に付けていくようです。ですから、発声やお芝居に柔軟性があり、演技に説得力があると思いました。
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