【インタビュー】映画『胸が鳴るのは君のせい』白石聖「有馬の何げない優しさに胸キュンしました」

2021年6月3日 / 12:00

 紺野りさの人気少女コミックを実写映画化した『胸が鳴るのは君のせい』が6月4日から公開される。本作は、マイペースでクールな転校生の有馬隼人と、明るくしっかり者の篠原つかさが繰り広げる青春ラブストーリー。有馬役を浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)が、つかさ役を白石聖が演じた。白石が、役柄への思い、自身の恋愛観などを語った。

白石聖

-原作漫画は読みましたか。

 はい。実はこのお話を頂く前から、原作を読んだことがあって、そのときはこんな青春をしてみたいな…と思いながら読み進めていたのですが、出演が決まってから改めて読み直すと、つかさというキャラクターがより一層、格好良く感じられました。応援したくなりました。

-演じる上で心掛けたことはありますか。

 私は、現場で生まれたものを大事にするタイプなので、プランみたいなものはあまり作り込まず、現場に行って作っていった感じです。私自身、つかさみたいに明るく天真爛漫(らんまん)な役を今まであまり演じたことがなかったのですが、つかさ的には“有馬のことが好き”という気持ちが一本通っていれば、最後まで貫けるのかな…と思い、そこを大事にしながらやっていました。

-有馬役の浮所さんとの共演はいかがでしたか。

 私は本作での共演が“はじめまして”だったのですが、とても明るくて誠実な方で、現場のムードメーカーでいてくれるような方でした。

-2人でのシーンを演じる前に、役について話し合ったりしましたか。

 有馬とつかさは、友達として会話のテンポ感などもすごくいい関係だったので、2人で話し合いながら…でした。あとは、クラスメート全体も仲が良かったので、いい雰囲気の中で撮影が進みました。「本当の友達だよね」という空気感の中で撮影できたら、という思いがあったので、そういう部分ではすごく浮所くんに助けてもらいましたし、他のクラスメートの方にも、とても支えられました。

-実際は、白石さんの方が浮所さんより少し年上ですが、撮影現場では“お姉さんっぽい”立ち位置でしたか。

 お姉さんっぽい…?(笑)。うーん。現役(高校生)に近いのはやはり浮所さんなので、浮所さんに、(自分が)近付かないと、という気持ちでやっていました。

-劇中には、いろんな胸キュンシーンがありますが、白石さんが胸キュンした場面はどこですか。

 やはり、有馬の何げない優しさが感じられるシーンです。(林間学校で洗い物をしている)つかさの髪を、後ろから束ねてくれる場面もそうですが、つかさだけがまだご飯を食べていないことに気付いた有馬が「こいつ、食ってねえぞ!」と言ってくれる場面など。何だかんだ言っても、つかさのことをちゃんと見てくれているんだな、というのが伝わってくるせりふが随所にあるので、そういうところが、有馬ってすてきだなと思いました。

-つかさは、有馬に振られた後も「諦めない」と宣言し、前向きに進みます。恋愛面でつかさに共感する部分はありますか。また、告白は自分からするタイプですか。

 私がつかさの立場だったら(振られたら)もう、駄目です(笑)。打たれ弱いので、つかさのように何があっても諦めないと、真っすぐに強い気持ちを持てるのは本当にすごいことだと思います。私はあんなに強くはなれないし、告白は、できればしてほしいなと思います(笑)。

-反対に、つかさと自身が重なる部分はありましたか。

 結構面倒見がいいところや、人から何か頼まれたときに何でも引き受けてしまうような、ちょっと姉御っぽい部分は似ているかもしれません。自分と重なると言うのはおこがましいですけど、あまり、女の子、女の子していない部分も似ているのかなと思います。

-白石さん自身は、男女の友情から恋愛に気持ちが発展することはありますか。

 私自身は、友達だった人が好きな人に変わるというのは経験したことがないので分かりませんが、今回、2人の距離感が近いのは、有馬からしたら友達だからであって。でも、つかさからしたら恋愛で…。悲しいけど、お互いの思いにズレがあるからこそ、不意打ちで訪れる距離感につかさは胸キュンしたりするわけで、難しいなと思いました。

-白石さん自身は、どのような高校生活を送りましたか。

 友達ととても楽しい学生生活を過ごしましたが、私は高校3年生の夏休み明けぐらいに芸能活動のために転校したので、最後の半年間は、あまり学校になじめないまま終わってしまいました(笑)。でも転校する前は共学だったので、男の子の人数は少なかったのですが、明るく楽しく…でした。こんな青春は送っていませんが(笑)。

-軽音楽部でバンドを組んでいたという情報がありますが、文化祭などに出たりしたのでしょうか。

 1回だけ出て、その後、解散しました(笑)。文化祭ではMONGOL800さんの「小さな恋のうた」と、BUMP OF CHICKENさんの「ラフ・メイカー」という曲をコピーしてやりました。今思い返すと、とても楽しかった思い出です。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

 伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。  この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『秒速5センチメートル』(10月10日公開)  1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。  中学1 … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

 世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む

黒崎煌代 遠藤憲一「新しいエネルギーが花開く寸前の作品だと思います」『見はらし世代』【インタビュー】

映画2025年10月15日

 再開発が進む東京・渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係性を描いた『見はらし世代』が10月10日から全国公開された。団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作となる本作で、主人公の蓮を演じた黒崎煌代と父の初を演じた遠藤憲一に話を聞 … 続きを読む

草なぎ剛「今、僕が、皆さんにお薦めしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」

ドラマ2025年10月14日

 草なぎ剛主演の月10・新ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時/初回15分拡大)が13日から放送スタートとなった。本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザ … 続きを読む

Willfriends

page top