上白石萌音が初代ヒロインの安子を演じるNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」。安子が夫の稔(松村北斗)を通じて交流するようになった、ジャズ喫茶を営む柳沢定一役の世良公則からインタビューコメントが届いた。
定一は、ジャズをこよなく愛するマスターで、海外の珍しいレコードを数多く集めている。
「梅ちゃん先生」(12)以来、今回で3作目の“朝ドラ”出演となる世良。役柄の印象を問われると、「僕はミュージシャンなので、これまで音楽に関わるような役柄は意識的に受けないようにしていました。どうしてもプロのミュージシャンである世良公則の部分が出てしまい、それが芝居をする上では邪魔となるので、ずっとお断りをしてきたんです」と告白。
「ですが、『カムカムエヴリバディ』は戦争という時代の中で、英語や西洋の音楽など、時代的には相いれないものを題材にしていると聞き、とても興味を持ちました」と明かす。
続けて、「柳沢定一という男は、戦時下でも敵国音楽であるジャズを愛した人間。クラシック音楽とは違う西洋の音楽、特にアメリカの音楽に憧れるファーストコンタクトの世代です。僕自身も西洋の音楽に憧れて楽器を手にして、バンドを組んでいるので、僕の10代の頃を追体験しているようです。そういった意味では共通点はあります」と語った。
ヒロイン演じる上白石については、「撮影中でもカメラの回っていないところでもりんとしています。力んでいるところもなくて、笑顔で柔らかく接してくださいます。朝ドラのヒロインは過酷なスケジュールですから、ともすれば休みたいだろうなと思うのですが、いつもちゃんと僕らの雑談に付き合ってくれていますから、とても優しくて強い人なんだろうなと思います」と印象を語った。