池松壮亮「自分では敗者だと思っている」 是枝監督とのトークショーで率直な思いを吐露

2016年11月26日 / 16:44

 映画『海よりもまだ深く』のBlu-ray&DVD発売記念イベントが26日、東京都内で行われ、出演者の池松壮亮と是枝裕和監督がトークショーを行った。

 池松は、劇中で阿部寛演じる主人公・良多の職場の後輩を演じた。今回発売された特別限定版にはハナレグミの主題歌「深呼吸」のPVが収録されているが、映画のサイドストーリーにもなっているこのPVでは、池松が主演を務めた。

 「自己実現し損ねた大人」がテーマとなっている本作。池松は「台本の見開き1ページ目に『成りたかった大人に、みんなが成れるわけじゃない』という一文が入っていて、そこで(心を)つかまれました」と述懐。

 「成りたかった大人に成れている人、いますかね? いたらうそだと思う。イチローさんぐらいじゃないですか」と問い掛けつつ、「僕が最初に成りたかったのはウルトラマン。その後は野球選手。そして今、俳優をやっていて、人からは『順調ですね』って言われるけど、全くそうじゃない。自分では自分のことを敗者だと思っていて…」と率直な思いを打ち明けた。

 一方、池松を初起用した是枝監督は「めったにないことなんだけど、池松くんが『リクルート』のマラソンのCMに出ているのを見て『あっ、この子に会いたい』となりました」と告白した。

 続けて、俳優・池松壮亮の魅力については「まあ、若いのに色っぽいよね」と是枝監督。さらに「後は、芝居にうそがない。自分の生理を超えて声を張ったりを一切しないから、録音部がいつも首をひねる。『もうちょっと声を張ってほしいけど、彼の場合は言わないほうがいいかな』って」と笑いながら明かしつつ、「でも僕は池松くんにはそのままでやってほしい。カメラがここにあるからこういう芝居をしようとか、小ざかしいことを一切しない。そこは信頼している」と語った。

 この指摘に池松は「確かに…。でも、僕だってちゃんと声を張ることもあるし、(芝居で)うそをつくこともありますよ」と苦笑い。ただ、是枝監督はやはり特別な存在のようで「10代で是枝作品に出会って、勝手に憧れていた。嫌らしいことを言うと“いつかこの人の作品に出る準備”というのを、勝手にしたような気がする。いざ(オファーが)来た時に、そこで小ざかしいうそをついてもアレだし…」と吐露。「その分、ほかでうそをついているので大丈夫です」と笑顔を見せる池松に、是枝監督は「泣いちゃいますね」と感激していた。

トークショーを行った是枝裕和監督(左)と池松壮亮

トークショーを行った是枝裕和監督(左)と池松壮亮


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