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海外ドラマ専門チャンネルのスーパー!ドラマTVで、コメディードラマ「マイケル・J・フォックス・ショウ」が独占日本初放送される。放送に先駆け、海外ドラマや芸能情報に詳しいデーブ・スペクターが、テレビドラマにレギュラー復帰したマイケルについて、さらに日本のテレビドラマが抱える問題などを語った。
ドラマは、パーキンソン病の治療をしながら俳優活動を続けていたマイケルが13年ぶりにテレビドラマに主演復帰した話題作。パーキンソン病のために一度は引退したテレビキャスターが仕事に復帰し、あらためて仕事や家族と向き合う姿をコミカルに描く。
主演映画の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は言うまでもなく、非常に好感度が高くてみんなに好かれている人。僕もドラマシリーズの「ファミリータイズ」で彼が息子役をやっていた時代から大好きでした。当時テレビの脚本を書いていた僕の仕事仲間が「ファミリータイズ」の仕事をするようになってから、いつもその話を聞かされていました。1度だけ収録を見に行ったこともあります。
このドラマは話題性が先行しました。マイケルの復帰作ということで、芸能ニュースだけではなく普通のニュースにもなったほどです。劇中でマイケルが演じる主人公も病気でキャスターを辞めてから5年たって「受け身の姿勢だけで生きていては何も進まない」という奥さんの勧めもあって仕事に戻る気持ちになります。実際のマイケルと同じような設定にして描いている。フィクションとノンフィクションが一緒になっているところが面白いですね。
マイケルがパーキンソン病を患ったことはみんな知っていて、その後どうなったのかと気に掛けている人も多かった。僕もまさかこの人が…という思いがあってショックでした。若年性ということもあり、病気は人を選ばないのだなと思いました。このドラマでは、復帰したマイケルの姿が初めてゆっくり見られます。
アメリカでは車椅子の人やダウン症の人、ゲイの人などをドラマで扱っても全く違和感も抵抗もないです。普通に接するのが正しいという感覚が一般的。むしろ一部の人が抱く差別や偏見の意識を変えたいから、障害者の方が社会復帰をするような番組を作るんです。啓発運動に近いですね。パーキンソン病はどちらかというと年配者がかかることが多い病気で、若年性のパーキンソン病のことは認知されていなかった部分もありますし。
病気になったからといって必ずしも仕事を辞めなければいけないということではない。患った病気を“重たい荷物”として背負ったままでは明日はないですから。マイケル自身も、病気を経験したことで啓発運動をしなければならないという使命感を持っているんだと思います。自分で基金を作って活動もしていました。もちろん芸能人だから一般の方と比べたら特別ではあるけれど「それでも生活できる。やっていける」というメッセージ性があります。
日本のドラマだったら、まず周囲のみんなが泣いていると思う。日本では視聴者からの抗議が来るから、障害者をテーマにしたものはあまり作らないですよね。例えば視聴者からの抗議でスポンサーが降りた最近のドラマはサッカーの無観客試合みたいに毎週CM無しでした。そうなると一歩踏み込んだ番組を作ってみようかと思っても事前にやめてしまって前に進まなくなります。
ドラマはドラマでシチュエーションコメディーは文字通りコメディーです。アメリカのシットコムを見ると分かりますけど、日本は“コメディー”だと言い切らずに“ドラマ”だと言うから視聴者は変に期待してしまう。そして実際に見てみると「なんだこのチャラいのは」とか「歯応えがない」と思ってしまうんです。過去にこけた幾つかのドラマも“ホームコメディー”や“ファミリーコメディー”だと言っていれば、別の目で見てもらえたものがあったと思うんです。
考えられないですよね。自分の追悼番組の制作まで立ち会うつもりですから。出られなくなったらそのときに初めて考えるんじゃないですかね。それでも離れることはないと思う。例えば僕がハワイに隠居するとか、まったく似合わないしね。
ドラマは4月25日午後8時から毎週金曜に海外ドラマ専門チャンネルスーパー!ドラマTVでオンエア。
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