7月10日スタートの「ウルトラマンギンガ」で、新世代のウルトラマンを演じる根岸拓哉さん。「絶対に10代のうちに特撮ヒーローものをやりたい」と願っていたという彼の思いが、ついにかなった形だ。NEWヒーローを演じる根岸さんの、その素顔を探ってみました。
――演じるヒカルはどういう人物ですか?
正義感にあふれていて何事にも好奇心旺盛、どんなことにも物おじしないというか。みんなの中心に立って引っ張っていく存在ですね。でもちょっと恋愛に不器用なところもあって、自分のことになると意外に弱いタイプです(笑)。
――演じている中で難しい点は?
僕は体の線が細いので、ちょっと気を抜くとナヨッとした弱い印象の動きに見えてしまうことが多いんです。だから常に男らしくというか、ドンと強そうに見えるように心掛けましたね。電車に乗って現場に向かっているときも、ずっと意識してガニ股でいるとか。
――撮影ではその成果が出ました?
そうですね。監督のアベ(ユーイチ)さんが先日メガホンを取られた際に「おう、ヒーローっぽくなってんじゃん!」と言ってくださったので、すごくうれしかったです!
――もともとヒーロー作品には思い入れがあったんですか?
僕、幼稚園の頃から「ヒーローになりたい!」という憧れを抱いていまして。こういうお仕事をさせていただいてからも「絶対に10代のうちに特撮ヒーローものをやりたい」って思っていたんです。そうした中で「ギンガに受かりました~!」っていう報告をもらったので、素直にうれしかったですね。
――オーディションに受かる自信はありました?
これまでもいろいろなオーディションを受けてきましたが、うまくいくことってそうそうないんですよね。だから今回もオーディションの前日までは「また受からないのかな…」というテンションでいたんですけど、でもいざ1次審査を受けてみたら「あ、これは受かるかもしれない」っていう、何だか自信のようなものが湧いてきたんです(笑)。そうしたら本当に1次が通って2次審査に呼ばれて、気付いたら最終審査にも行って。もう「はい、いただきましたぁ!」って感じでしたね(笑)。こんな感覚になったのは初めてだったので、ある意味この作品に出会えたのは僕にとって運命だったのかなと思います。
――撮影にもスムーズに参加できましたか?
それが…いざ決まって台本を読ませていただくと、ページをめくっても、めくっても、ヒカル(の出番)なわけですよ(笑)。本当にプレッシャーというか「ウルトラマン」の偉大さと主演の重みをひしひしと感じて「あ、これは僕には無理だ」と。それからは本読みをしても全然役がつかめなくて、「ヒカルってどういう人間なんだろう」ってずっと悩み続けてしまって…。でも監督やキャストのみんなと話をしていくうちに「そうか、自分一人じゃないんだな」と思えたんですよね。主演ということにばかり重みを感じているのではなく、みんなで作っていく中で、自分なりのものが出せるんじゃないのかなって。それからは開き直ったというか、僕の中で新しい感覚が生まれたというか。本編のクランクイン時には力まずにヒカルを演じられるようになっていました。
――ヒーロードラマではアフレコやアクションなど特殊な演技も必要になってくると思いますが、その部分はいかがですか?
とにかくお芝居を楽しもう!という気持ちでやっていたのでそんなに特殊な部分が多いとは思わなかったんですけど、ただ何もないところを指されて「ここに怪獣がいるよ」と言われても、実際コチラとしては見えないわけで(笑)。グリーンバックの中で「怪獣が一歩出たから一歩下がって」「ここにも怪獣が現れた」とか、そういう部分では、確かにある種、特殊でしたね。あとは何もないところでカメラと一対一のお芝居だとか。そういうのは難しかったですけど、同時にすごく勉強にもなりました。
――放送開始後の子どもたちの反応が楽しみですね。
歴代の先輩方にも「(初回放送の)7月10日が過ぎたら、君はずっとヒカルって言われ続けるからね」って言われました。僕は子どもが大好きなので、ちょっと楽しみですね。早く「ヒカルー!」って呼ばれたいです。
――そのときはヒカルに成り切って応える?
そうですね! でも…その分、普段の生活もちゃんとしておかないとなって思います(笑)。
――今後、挑戦してみたい役はありますか?
ヒーローを演じているのですぐに印象を崩すことはできないと思いますが、すごく悪い役をやってみたいなっていうのはありますね。ちょっと毛色が違う役っていうのはずっとやりたいなと思っているので。
――闇を抱えているような?
そうですね、心に闇を抱えているような人。そういうヒカルとは正反対な、ぶっ飛んだ役にも挑戦してみたいです。自分がどれだけできるのかっていうのをそれで試してみたいですね。
1.好きなテレビ番組は?
「しゃべくり007」(日本テレビ系)が好きです。あの自由な感じがとても楽しい! 役者さんが出られる回も多いので「この人はどんな人なんだろう?」って思いながら見ることが多いです。
2.好きな映画は?
成宮寛貴さんと内田有紀さんが出演している『ばかもの』という作品。監督の金子修介さんは僕が初めて映画に出演した作品『ポールダンシングボーイ☆ず』も手掛けていらっしゃるんですよ。
3.好きな食べ物は?
肉です! 何も迷わずお肉です(笑)。肉だったら何でも大丈夫。
4.苦手な食べ物は?
(即答で)トマトです。あの食感がどうもダメで…。周囲の人からはよく「もったいないね」って言われますね。トマトジュースなら、何とか頑張ります(笑)。
5.好きな教科は?
体育です。他の教科は全部苦手…(笑)。小さいころから体を動かすことが好きだったので、運動だったら大体何でもできると思います。
6.自慢できる特技は?
特技というわけではないですけど、大食いならいけそうな気がします(笑)。僕、すごい食べるんですよ。ストップをかけられなければ多分ずっと食べていられると思います。
7.自分はどんな性格だと思う?
すごいサバサバしているというか。基本、自由なタイプだと思います。自分が楽しいと思ったらとことん熱中するし、逆にこれはいいやって思ったものには全然いきません(笑)。本当に自由気ままですね。
8.周囲にはどんな性格だと言われることが多い?
「掘れば掘るほど真面目だね」って言われます。この作品の衣装さんにもこの間「最初は“ちゃらんぽらんしている人なんだろうな”って思ったけど、1カ月一緒にいたら、すごい良いヤツなんだって分かったよ」と言ってもらえて。それがとてもうれしかったです。
9.最近のお気に入りグッズは?
メガネやネックレスなどの小物ですかね。雑貨屋さんで一目ぼれしたらすぐに買っちゃうタイプです。特に最近のお気に入りは「ウルトラマンギンガ」のアベ(ユーイチ)監督から頂いた時計。クリスタル仕様でとってもかわいいんですよ。
10.旅行に行くとしたら?
本当はこういうとき「ハワイ」って言った方がおしゃれなのかもしれないんですけど…(笑)、僕は田舎に行きたいです。兄と8歳の弟と両親も含めた家族5人全員で山や海がたくさんある場所に行って、温泉に入ったりキャンプをしたり。とにかくみんなでゆっくり過ごしたいですね。
撮影◎金井尭子
【番組情報】
ウルトラマンギンガ
テレビ東京系「新ウルトラマン列伝」内で放送
7月10日スタート 毎週水曜 後5.30~後6.00
【プロフィール】
ねぎし・たくや 1996年3月12日生まれ、埼玉県出身。主な出演作に映画『ジョーカーゲーム』、テレビ「TV・局中法度!」(tvkほか)、舞台Dステ12th「TRUMP」など。映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』が7月6日に、『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』が9月7日に公開される。