ゆりやんレトリィバァ監督、南沙良「この映画を見た後で告白されたらもう振ることはできないと思います。だから“恋愛成就ムービー”なんです」『禍禍女』【インタビュー】

2026年2月14日 / 18:58

-多彩なキャストに驚きました。

ゆりやん 南沙良さんにはオファーをしましたが、オーディションも開催させていただいて、シェアハウスのシーンは、髙石あかりさんと九条ジョーくん以外は皆さんオーディションに来てくださった方たちです。それから、もちろん斎藤工さんにもオファーをしましたが、もともとプライベートで斎藤さんに興味を持っていました。ですが、一切こちらを振り向く気配がなかったので、それなら「今度映画を撮るので出てください」とお願いしました。そして、あのような目に遭っていただきました。いろんな意味でぶっ飛んだ役だったので、よくやってくださったなと。ありがたいです。

-監督として苦労した点や、心掛けたことはありましたか。

ゆりやん 当たり前のことですが、まず、自分の意見をしっかりお伝えすることを心掛けました。でも意外とそれが難しい。つい図ってしまったり、ちょっと遠慮してしまうという気持ちをなるべく出さないようにしました。あとは、お笑いの時は自分のネタは自分で作るという思いがあって、人の言うことを聞かないとかいろいろと言われていますが、映画はみんなで作るものなので、みんなの意見をどんどん吸収して、いろいろと教えてもらいながら、吸収しながら、その中で、自分が一体何が好きなのかということをしっかり自分に問い掛けて、選択させてもらったり、進んでいくということもありました。

-完成作を見た印象は。

 もともと、自分が出た映画や作品はあまり冷静には見られないタイプなのですが、自分でも、すごく振り切れていて、よくここまでやったと思えたし、面白いものになっていると思いました。思わず目をつぶりたくなるところもありましたが、それでも、「何かすごい、どんなふうになっていくんだろう」と思って、見入っていました。スタイリストの方が「衝撃的過ぎて一瞬も目が離せない」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思いましたね。

ゆりやん 私は、撮影から編集、仕上げと、ずっとほぼ毎日見ていたので、新鮮な気持ちでは見られなかったんですけど、やっぱり大きなスクリーンで見た時は、スタッフさんの付けてくれた音や、俳優さんのお芝居は本当にすごい、やっぱり映画ってすごいなという感動がありました。エンドロールでゆりやんレトリィバァ監督って出た時には、感慨深かったですし、ありがたいと思いました。それから、自分だと思って共感していた早苗のことを、こんなやつおったら嫌やな、こんなやつおったらやばいやろと思えるようになりました。

-最後に、映画の見どころも含めて、これから見る人や読者に向けて一言ずつお願いします。

 早苗は狂気的な役柄ではあるのですが、演じていても、映画を見ていても、どんどん愛らしく思えてきます。どこかで共感してしまうキャラクターだと思うので、その魅力が見る方にも伝わればいいなと思います。

ゆりやん 私はこの映画を、今まで自分を振った人に復讐(ふくしゅう)したいという気持ちを込めて作りましたが、出来上がってみると、間違っていたのは私だったということが分かりました。それからはまがまがしい気持ちはなくなって、すがすがしい気持ちの”すがすが女”になっています。なので、皆さんの中でも、恋愛に対してまがまがしい気持ちを持っている方がいっぱいいらっしゃると思うんですけども、そんな方は好きな人を誘ってすぐにこの映画を見てください。この映画を見た後で告白されたらもう振ることはできないと思います。だから“恋愛成就ムービー”なんです。ぜひ映画館でお待ちしております。でも本当に入口で私が待っていたらどうしますか。怖いですよね。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)K2P

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

中川大志、三谷幸喜の最新作は「現代にも通ずる、過去の出来事として片付けられないもの」を描く PARCO PRODUCE 2026「アメリカン・ドリーム」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年8月8日

 三谷幸喜が長年温めていたテーマを豪華キャストで描く、渾身(こんしん)の書き下ろし新作舞台「アメリカン・ドリーム」が8月15日からPARCO劇場で上演される。本作は、1940年代後半のアメリカを舞台に、反共産主義に基づく“赤狩り”によって告 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#韓国人はなぜ「呼称整理」をするのか、「脱出おひとり島」が映す韓国社会

2026年8月7日

▽年齢公開のあとに始まる韓国社会  そして、最終日前夜。  参加者たちはキャンプファイヤーを囲み、打ち解けたおしゃべりの中で、それまで隠してきた年齢と職業を、一人ずつ明かしていく。「実は◯歳です」の一言ごとに、歓声と悲鳴が上がる。年上だと思 … 続きを読む

福原遥「自分の大切な人を大事にして生きていこうと思いました」【インタビュー】『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』

映画2026年8月6日

-細田佳央太さんと倍賞千恵子さん。共演したお二人の印象を。  細田さんとは初共演でしたが、お芝居を一緒にさせていただいてとても楽しかったですし、初めてとは思えないぐらいの安心感がありました。細田さんが演じた涼も難しい役で、百合とはそれぞれの … 続きを読む

【映画コラム】7月の公開映画から

映画2026年8月3日

「トイ・ストーリー5」(7月3日公開)★★★ おもちゃを取り巻く“変化”を描く  持ち主の少女ボニーの成長を見守ってきたカウガール人形のジェシー。だが、タブレット端末「リリーパッド」の登場で、ボニーは画面の世界に夢中になり、おもちゃと遊ぶ時 … 続きを読む

「ConChu!」が大昆虫展アンバサダーに就任! ハロプロ研修生から羽化した4匹たちの、その先とは

インタビュー2026年7月31日

応募1800件超から生まれたユニット名 -「ConChu!」は、昆虫の世界を「コンコン」とノックするイメージと、かわいさを表現した「Chu」を組み合わせた名前だそうですね。「こんちゅ!」と4人のあいさつにも使われていますが、ポーズはどのよう … 続きを読む

page top