竹内涼真、5年ぶりの舞台に「リニューアルした自分で臨む」 ミュージカル「奇跡を呼ぶ男」でゴスペルにも挑戦【インタビュー】

2026年1月17日 / 08:00

 主演作品のドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(TBS系)が話題を呼び、Netflix映画『10DANCE』では美しく激しいラテンダンスで視聴者を魅了する竹内涼真。2026年1月から放送のドラマ「再会~Silent Truth~」(テレビ朝日系)では秘密を抱える刑事役を演じ、話題作への出演が続く。さらに、4月には、5年ぶりとなる主演ミュージカル「奇跡を呼ぶ男」の上演も決定。「奇跡を呼ぶ男」は、竹内自身が「やってみたい」という強い思いから出演が決定した作品だ。竹内にミュージカル出演への思いや本作への意気込みを聞いた。

竹内涼真【写真:林 将平】

-ミュージカルへの出演は2021年上演の「17 AGAIN」以来、5年ぶりになります。初舞台となった「17 AGAIN」の思い出や当時のエピソードを教えてください。

 初めて触れるものばかりだったので戸惑いもありましたし、最初は演出と体がリンクしていない感覚もありましたが、稽古を続けていくうちにいろいろな楽しさを感じました。僕は、意外と稽古が好きなんだなと。2カ月くらいかけて一つひとつ積み重ねていくことで、演出家やスタッフ、共演者との信頼関係が生まれ、お互いに信頼感を持って舞台で生まれたものをキャッチしながら表現していくという作業がすごく楽しかったんです。本番が始まってからも、初日にしかない感触もあれば、公演期間中の体が疲れてきたときだからこそ生まれる面白さもあって。毎日何かしら収穫があって、その積み重ねを大千穐楽まで持っていくという過程はとても楽しいものでした。とにかく自分の中ではやり切ったという達成感がありました。でももし、またいつか自分に合う、やってみたいと思う作品に出合えたら、舞台に挑戦してみようという思いでした。

-それが今回の作品だったということでしょうか。

 まず、舞台の持つスリルとライブ感と充実感をまた体験したくなったからかもしれません。もちろん、映画やドラマの現場にもライブ感はありますし、共通する部分はあるのですが、映画の場合ならば撮影が終わった後にアフレコがあったり、皆さんの手に届くまでにいろいろな工程があって、大切に大切に仕上げていきます。舞台の場合は、稽古をして積み上げていきますが、本番では自分たちが積み上げてきたものを一度手放して、お客さんの目の前で演じるので、そのライブ感やリスクは映像とは全く違うものだと思います。それに、生で反応がもらえる。もちろん、お芝居をしているときは集中して、(その役の)人生を一生懸命歩みますが、会場と一体になった感覚や熱量みたいなものが、同じ空間にいるから感じることができる。そうしたスリルやリスクをまた感じたくなったというか。前回の舞台から5年がたって、リニューアルした自分で臨めるのではないかなと思ったことがきっかけになりました。

-出演が決まった際の竹内さんのコメントで「『奇跡を呼ぶ男』という題名を目の前にして、これは僕がやるべきだと直感した」とありましたが、どういったところに「やるべきだ」と感じたのですか。

 この作品では、ゴスペルで物語がつづられていくので、その歌い方やリズム感などを再現するのはとても難しいことだと思います。ですが、日本で上演するときに、もし、何か奇跡が起こって成功するとしたら僕がやるべきなのかもしれないと思ったんです。もちろん今はまだ僕にはできないことが多いですが、ここから初日までの間に自分を追い込んで、「できるの?」という皆さんの疑いをひっくり返したいと思います。それから、「自分のうそから始まる中でどうにか本当の奇跡を作りたい」という(竹内が演じるジョナスの)思いに僕は共感しました。見えを張ったりとか、認められたいと思ったりすることは、僕の中にも少なからずあります。20歳の頃に「僕は俳優で稼いで成功します」と自分の親に言って、スポーツをやめたんですよ。今まで一つひとつの作品を積み重ねて歩んでいるから「本当だったんだな」と思ってもらえていますが、そういうことって世の中にありふれていると思います。成功するかどうか分からない。失敗してしまったら「できる」と言ったことがうそになる。それはきっとジョナスも同じです。共感できるからこそ、演じたいと思いました。

-本作で竹内さんが演じるのは、伝道師のように振る舞い、仲間たちと集会に人々を集めて寄付を募る詐欺師・ジョナスという役柄です。現時点では、どのように演じたいと考えていますか。

 道徳から外れていることをしている人にも、心の奥底には光があるのではないかと思っています。その光を真正面から受け止めるのは、すごく怖いことですが、彼は、うそから本当になっていく過程で、それまで隠していた自分や心の奥底と向き合っていきます。そうした彼の人生を自分らしく演じてみたいと思っています。

 それと、僕は小さい頃からブラックミュージックも好きでよく聞いていましたが、自分が育ってきた環境とは文化も歴史も違う世界なので、いかに音楽性やグルーブ感を本物に見せるのかが勝負になるのかなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】4月前半公開の映画から『俺たちのアナコンダ』『ハムネット』『1975年のケルン・コンサート』

映画2026年4月16日

 『俺たちのアナコンダ』(4月3日公開)  少年時代から映画作りを愛してきた幼なじみのダグ(ジャック・ブラック)とグリフ(ポール・ラッド)は、パニックスリラー映画『アナコンダ』(97)が大好きだった。  40代を迎えた現在、ダグは映画監督の … 続きを読む

風間俊介「人生の中で特別な時間が刻まれる」 鴻上尚史の代表作「トランス」に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月15日

 風間俊介、岡本玲、伊礼彼方が出演する、KOKAMI@network vol.22「トランス」が4月28日から上演される。1993年に初演された本作は、3人の登場人物たちによる妄想と現実が入り乱れた物語。鴻上尚史の代表作のひとつである本作を … 続きを読む

浜辺美波「池松壮亮さんから様々な刺激をいただいています」大河ドラマ初出演で豊臣秀吉の妻・寧々を好演【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄の秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。本 … 続きを読む

佐野晶哉「祖母が泣いて喜んでくれました」 連続テレビ小説初出演への意気込み【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「風、薫る」。田中ひかるの著書『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、明治時代、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美(上坂樹里)という2人のナースの冒険物語 … 続きを読む

早乙女太一「“劇団朱雀”という新たなジャンルを作るような気持ちで」早乙女友貴「お祭りを楽しむような感覚で」豪華ゲストと共に3年ぶりの公演に挑む 劇団朱雀「OMIAKASHI」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月9日

 大衆演劇の伝統を大切にしつつ現代的な感性や表現を取り入れ、多くの観客を魅了してきた劇団朱雀。2代目座長・早乙女太一率いるこの一座が、2023年5月以来3年ぶりとなる公演「OMIAKASHI」に挑む。  二部構成で一部は芝居、二部は舞踊ショ … 続きを読む

page top