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全てを理解することはできないですけど、すごく分かる部分も多かったです。もちろん私は今死にたいわけではありませんが、ライさんの死に対する考え方も理解できるところはあって、言っていることがすっと入ってくる感覚はありました。
杉咲さんは最初からすごくフランクに話してくださる方で、撮影の合間なども本当にたわいのない話をしてくださいました。私はずっと以前からテレビなどで拝見していたので、友達のように話せている自分が不思議でした。いつも一番近くにいてくださったので、安心感があったのがすごく大きかったですし、一番近くにいるからこそ、役に対する愛、周りの方々への配慮や気遣い、視野の広さなど、いろんな姿勢を学ばせていただいて、ぜいたくな時間を過ごすことができました。ほんとに光栄でした。
監督は、「これはこっちの方がいいね」とか、結構ラフな感じで話してくださって、現場の空気もすごくアットホームな感じでした。例えば、そのシーンがオッケーになった時に、モニターで確認しながら「ここのこれがすごくいいよね」とか「ここがきれいだね」とか、とてもうれしそうに話す監督が何かかわいらしく見えて。監督がニコニコしている姿を見て、私もうれしくなりましたし、すごく安心しました。いろいろと素直に言っていただけて、撮影中はすごく助かりました。
俳優としても、私自身の人生としても、すごく大きな出来事だと思いました。今後、いろんなことで悩むこともあると思いますが、そうなった時に見返したくなるような、自分の核じゃないですけど、そういう本当に大事な作品だと思いました。
最初に初号で見た時は、自分のことが気になってしまって、自分が映っているとハラハラしながら見ましたが、映画全体としてはほんとに素晴らしくて原作とはまた違った良さがあると思いました。私が映っていないシーンを見るのは初めてだったので、それぞれの人物の生活をのぞき見しているような気分になりました。歌舞伎町という絵面的にはちょっと怖い雰囲気もある場所が舞台ですが、その中でも、人と人とのつながりや温かさを感じる作品だと思いました。
怖かったですし、時間帯もナイターで撮っていたので、本当にいろんな人や動物がいて、すごく混沌(こんとん)とした世界でした。朝方は映っていないですけど、何か雰囲気が変わるんです。初めてちゃんと行ったので、貴重な体験でした。
誰もが、どれかのキャラクターのどこかの感情に共感できるところがあるんじゃないかなと思います。そのキャラクターの全てではなくても、言った言葉に、「確かにそれはそうだな」って気付かされたりすることもあると思います。そういう新しい世界に出会っていただければいいなという気持ちですし、やっぱり映像としてもすごくきれいなので、今までに見たことがないような映画を楽しんでいただけたらと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)

(C)金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
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