エンターテインメント・ウェブマガジン
イギリスの伝説のロックバンド、レッド・ツェッペリンのメンバー、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ロバート・プラントが初めて公認したドキュメンタリー映画『レッド・ツェッペリン:ビカミング』が9月26日から全国公開される。メンバー自らがバンドの歴史を語り、演奏シーンを部分的ではなく1曲まるごと映し出すことで、当時のライブをリアルタイムで目撃したかのように体感できる本作を監督したバーナード・マクマホンに話を聞いた。

(C)2025 PARADISE PICTURES LTD.
2017年にロバート・レッドフォードらに出資してもらい、ブルース、ゴスペル、カントリーなどの歴史を4部作として描いた『アメリカン・エピック』という音楽ドキュメンタリー映画を作りました。それが第2次大戦ぐらいまでの時代だったので、次に作るものは1970年代ぐらいまでの、技術的にも社会学的にも大きな変化を遂げた時代を描きたいと思っていました。僕は幼い頃にペーパーバックでレッド・ツェッペリンと初めて出会いました。彼らの音楽のことは全く知りませんでしたが、それを3回読んでとても楽しめました。その後、彼らの音楽を聞くようになったわけですが、今回、映画化の可能性を考えた時に、彼らの物語が僕の意図するものと合うのではないかと思いました。この映画は本当に僕たちが好きな世界であって、誰も見たことのないようなものを、あらゆるテクニックを駆使しながら語りたいと思い、その時代を知らない人にとってもタイムトラベルのような形で参加してもらえるようなものを想定しました。
そうですね。自分の視点は彼らの音楽的なところから入っていない分、とてもラディカル(急進的)だと言えるかもしれません。プロデューサーのアリソン・マクガーティも、レッド・ツェッペリンを聞いて育っていないので、彼らのことは知りませんでした。彼女が聞いていたのはピンク・フロイド、ジャズ、クラシック、ブルース、ゴスペル、カントリーだったので、今回はこれなら彼女にも理解してもらえるという視点から描き、彼女の反応を見ながら構成していくことができたことは、大きな要素の一つだったかもしれません。僕としては、この映画はレッド・ツェッペリンのファンのために作ったというよりも、100年後の人たちが見ても楽しめるかどうかというのがとても大切な要素でした。そういう意味では、おっしゃるようにとても変わった視点だと思うので、そこに気付いてくださって本当にありがとうと言いたいですし、そうした視点の中から、その世界の背景や関係性が積み上げられ、より大きな事象となって現れるところに興味がありました。
実は、われわれは3人の子ども時代のクラスメート、ゆかりのあるミュージシャン、エンジニア、プロデューサーといったさまざまな関係者に膨大なインタビューを行い、その人たちの話を総合してチェックするという作業をしました。ただ、観客にとってのいい映画の条件の一つは、余計なものがないことだと思うし、3人の話に集中してほしかったので、今回はあえて入れませんでした。3人はとても素晴らしい洞察力の持ち主ですが、これまで彼ら自身がお互いや自分たちのことについて話したことはほぼなかったと思います。もしかしたら今後も一切話すことはないかもしれません。例えば、僕と日本人であるあなたは違う言語を話しますが、字幕を通して映画を見ていただいたとしても、彼らの声のトーンやアクセントや表情、そして音楽性が画面に現れて、それを感じることができると思います。彼ら3人に語ってもらうことによって、彼らの世界に入り込めるようにしようと考えました。
映画2025年11月13日
40人の武装強盗団が、ニューデリー行きの特急寝台列車を襲撃! 刀を手に乗客から金品を奪う強盗団のリーダー、ファニ(ラガヴ・ジュヤル)は、大富豪タークルとその娘トゥリカ(ターニャ・マニクタラ)を人質に取り、身代金奪取をもくろむ。だがその列車 … 続きを読む
映画2025年11月11日
何かに夢中になると他のことが目に入らなくなってしまうジュゼッペ(声:佐野晶哉)は、街の人々から「トリツカレ男」と呼ばれている。ある日、ジュゼッペは、公園で風船売りをしているペチカに一目ぼれし、夢中になるが…。作家・いしいしんじの同名小説を … 続きを読む
ドラマ2025年11月10日
草なぎ剛主演の月10ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時)。第3話で強烈なインパクトを残したゆずは(八木莉可子)の母(雛形あきこ)が、再びHeaven’s messenger … 続きを読む
ドラマ2025年11月9日
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」への出演発表時、“物語の鍵を握る重要な役どころ”という情報のみだった目黒蓮演じる謎の人物。そこから約2カ月、11月2日放送の第4話でようやくその正体の一端が解禁された。男の名は中条耕一、佐藤浩市演じる山王 … 続きを読む
映画2025年11月6日
三宅唱監督が脚本も手掛け、つげ義春の短編漫画『海辺の叙景』と『ほんやら洞のべんさん』を原作に撮り上げた『旅と日々』が11月7日(金)から全国公開される。創作に行き詰まった脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先での出会いをきっかけに人生と向き … 続きを読む