久保史緒里「ライブシーンのたいちゃんがかっこよかった」平祐奈「しーちゃんの役との向き合い方をリスペクト」初共演作でダブル主演『ネムルバカ』【インタビュー】

2025年3月20日 / 15:00

 大人気アクション『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの生みの親・阪元裕吾監督が、石黒正数氏の同名コミックを映画化した『ネムルバカ』が、3月20日に公開となる。大学の女子寮で同居生活を送る後輩・入巣柚実と先輩・鯨井ルカの日常をユーモラスかつビビッドに描いた青春映画だ。後輩・入巣役と先輩・ルカ役でダブル主演を務めるのは、久保史緒里(乃木坂46)と平祐奈。初共演ながら、お互いを「しーちゃん」「たいちゃん」と呼ぶほどに関係を深めた2人が、その舞台裏を語ってくれた。

久保史緒里(左)、平祐奈(C)エンタメOVO

-お二人は今回が初共演だそうですが、お互いの印象はいかがでしたか。

久保 本読みの段階では不安が大きかったんです。でも、初対面にもかかわらず、現場でたいちゃんを一目見ただけで「先輩だ」と思えて。その瞬間に不安が吹き飛び、入巣として向き合うことが楽しくなりました。

 それは私も同じ。2人で共同生活している役だから、クランクイン前は「仲良くしなきゃ」と、身構えていたんです。だけど、現場で想像以上に入巣を作り上げてきたしーちゃんを見たとき、「入巣だ!」と思えて。本読みで初めて会ったときは、「出身はどこですか?」、「宮城です………」…終了…みたいな感じで会話が続かず、「どうしよう?」と心配だったんだけど(笑)。

久保 気を遣って色々と話しかけてくれたのに、私が人見知りなせいで(笑)。

 でも、女子寮のセットで一緒に過ごすうち、距離がだんだん縮まって。

久保 すごく親しみやすい人だとわかったから、今では何でも話せるし、プライベートでも会うようになりました。

-そういうお二人の空気感が、劇中の入巣とルカの関係を魅力的にしていますね。ところで、熱中するものがなく、なんとなくアルバイト生活を送る入巣と、インディーズバンド“ピートモス”のギター・ボーカルとして音楽の夢を追うルカを演じるお2人の今までにない姿も新鮮な見どころですが、出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか。

久保 阪元監督の作品が大好きだったので、ご一緒できることがうれしかったです。しかも、原作を読み、これを阪元監督が映画化するのかと思ったら、さらにテンションが上がりました。その上、今まで経験のない役柄だったので、絶対に挑戦したいと。

 私も、阪元監督とご一緒できることがうれしかったです。ギターや歌、金髪など、今までにないチャレンジもたくさんできる役でしたし。

-阪元監督といえば、『ベイビーわるきゅーれ』(略称『ベビわる』)シリーズが代表作ですが…。

久保 『ベビわる』は、アクションだけでなく、主人公のちさととまひろの2人が、どこにでもいるような女の子の会話をするところが、すごく魅力的なんです。洗濯機の前でしゃべったり、ご飯食べながしゃべったりする様子が、本当に何年も一緒に暮らしてきたように思えて。あの空気感は唯一無二です。

 ちさととまひろって、本当の日常生活のように自然な言い回しでせりふをしゃべるんですよね。私も、そういうお芝居をしてみたくて。そうしたら、脚本も担当された阪元監督が、脚本作成の段階から一緒に読み合わせを行い、私たちが言いやすいようにせりふを書いてくださったんです。おかげで、会話がすごくリアルになって。現場でも、段取りを丁寧にやってくださったおかげで、安心して本番に臨めました。

久保 阪元監督は、2人の関係性から生まれるものを大事にしてくださる印象で、現場で何げなく言った言葉を、「それいいですね」と拾ってくださるんです。それがすごく新鮮で。入巣とルカの居酒屋のやりとりなんて、ほとんど台本通りじゃない(笑)。メニューを見て、「なに頼みます?」から入って。

 「なに頼んでもいいんだ?」と思って(笑)。しかも、それを長回しで撮っているから、なかなか「カット」がかからなくて。

久保史緒里(左)、平祐奈(C)エンタメOVO

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

石井杏奈「人肌恋しい冬の季節にすごく見たくなる映画になっています」『楓』【インタビュー】

映画2025年12月17日

 須永恵(福士蒼汰)と恋人の木下亜子(福原遥)は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在、亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・涼だ … 続きを読む

染谷将太 天才絵師・歌麿役は「今までにない感情が湧きあがってきた」 1年間を振り返る【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語も、残すは12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」の … 続きを読む

「べらぼう」ついに完結! 蔦重、治済の最期はいかに生まれたか?「横浜流星さんは、肉体的にも作り込んで」演出家が明かす最終回の舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月14日

 NHKの大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」を持ってついに完結し … 続きを読む

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

 イギリスで最初の原作絵本が誕生してから80周年を迎えた人気児童向けアニメ「きかんしゃトーマス」の劇場版『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』が12月12日から全国公開された。シリーズ初のクリスマスムービーと … 続きを読む

Willfriends

page top