本宮泰風 大河ドラマ「べらぼう」で伊藤淳史とダンスバトル!「刀で斬り合うくらいの勢いで」【「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

2025年3月16日 / 20:45

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。3月23日放送予定の第12回「俄なる、『明月余情』」では、吉原で盛大な“俄祭り”が開かれ、女郎屋の大文字屋市兵衛(伊藤淳史)と若木屋与八が“雀踊り”で対決する。若木屋与八を演じる本宮奏風が、その激しい“ダンスバトル”を中心に、撮影の舞台裏を語ってくれた。

(C)NHK

-第12回の俄祭りで若木屋与八は、大文字屋市兵衛と“雀踊り”で対決するそうですが、撮影前の準備も大変だったそうですね。

 台本を読んだときは、こんなに大変な撮影になるとは思ってもいませんでした。稽古は本番の一カ月くらい前から始まりましたが、音楽を体になじませ、音が鳴ったら自然に体が動くくらいにしたいと思い、いただいた先生のデモ映像を毎日、他の仕事をしながら、食事の時間も惜しんで繰り返し見ていました。ただ最初は、僕も伊藤くんも、同じ踊りをやると思っていたんです。でも、お互いの稽古日がいつも別だったので、どうやら違うらしいと途中で気付いて。伊藤くんと、どっちの方が難しい、なんて競ったこともありました(笑)。

-本番当日のお気持ちはいかがでしたか。

 本番に向けて稽古を重ねていたので、当日は久しぶりに運動会当日の朝の気分を思い出しました。セットは非常に大きくリアルに作られていて、隅から隅まで見学したくなるほどで、本当に吉原の大通りにいるような気持ちになれました。長いこと役者をやっていますが、あれほど素晴らしいセットで撮影できる機会はなかなかないので、本当にありがたく、うれしかったです。

-総勢100人を優に超える規模で撮影に臨まれたそうですが、その様子を教えてください。

 お互いに大変なことはわかっていたので、僕も伊藤くんも、直前まで振り付けを確認しながら、「あとは勢いだね」と励まし合い、何とか乗り切りました。本番では、一緒に踊る舞踊家の方たちが、僕をサポートするようにフォーメーションを組んでくださるなど、皆さんのご協力があったおかげで、撮影が進むうちにとてつもない一体感が生まれていきました。そういう意味では、全体的にすごくいい形になったと思います。

-伊藤さん率いる大文字屋チームの様子はいかがでしたか。

 大文字屋チームの見事な仕上がりには圧倒されました。ただそれは、運動会の徒競走などで、一緒に並んだ他の人たちが自分より速そうに見えるのと同じで、向こうもきっとそう感じているはずだと、気持ちで負けないようにしました。見た目で激しいやりとりがあるわけではありませんが、僕らはこの対決を“ダンスバトル”と呼び、刀で斬り合うくらいの勢いでやっていたので、気持ち的にはヤンキー映画以上のものがありました(笑)。

(C)NHK

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

原田琥之佑「この映画は、何でもあるけど、何にもないみたいなところが一番の魅力だと思います」『海辺へ行く道』【インタビュー】

映画2025年8月26日

 海辺の街に暮らす14歳の美術部員と仲間たちに起きたちょっと不思議なひと夏の出来事を小豆島でのロケで描く、横浜聡子監督の『海辺へ行く道』が8月29日から全国公開される。本作で主人公の高校生・奏介を演じた原田琥之佑に話を聞いた。 -最初に脚本 … 続きを読む

上田竜也&橋本良亮、舞台初共演を通して「絆はより強固になる」 音楽劇「謎解きはディナーのあとで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月26日

 シリーズ累計500万部を突破する、東川篤哉による大ヒット小説「謎解きはディナーのあとで」が、舞台オリジナルストーリーで音楽劇として上演される。原作は、毒舌執事とお嬢様刑事が繰り広げる軽快なやりとりと本格的な謎解きが話題となり、2011年に … 続きを読む

青山貴洋監督「問診シーンが最大の課題に」日曜劇場『19番目のカルテ』【インタビュー】

ドラマ2025年8月25日

 体の不調を感じていても、何科を受診すべきか分からない…。そんな悩みを抱える人は少なくない。そうした現代の医療課題に向き合う存在が「総合診療医」だ。日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS系)は、まさにその最前線で患者と向き合う医師たちの姿を描 … 続きを読む

中園ミホ 連続テレビ小説「あんぱん」は「やなせたかしさんが書かせてくださった」執筆を終えた脚本家が物語を振り返る【インタビュー】

ドラマ2025年8月22日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、いよいよクライマックスが近づいてきた。このタ … 続きを読む

森田剛「戦争と背中合わせの世界であるということは今も変わらない」 19世紀を代表する未完の戯曲に挑む パルコ・プロデュース 2025「ヴォイツェック」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月22日

 森田剛が主演する舞台、パルコ・プロデュース 2025「ヴォイツェック」が9月23日に開幕する。本作は、ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナーが遺した未完の戯曲を、2017年にジャック・ソーンが翻案した作品を日本で初めて上演。冷戦下の1981 … 続きを読む

Willfriends

page top