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NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。3月23日放送予定の第12回「俄なる、『明月余情』」では、吉原で盛大な“俄祭り”が開かれ、女郎屋の大文字屋市兵衛(伊藤淳史)と若木屋与八が“雀踊り”で対決する。若木屋与八を演じる本宮奏風が、その激しい“ダンスバトル”を中心に、撮影の舞台裏を語ってくれた。
(C)NHK
台本を読んだときは、こんなに大変な撮影になるとは思ってもいませんでした。稽古は本番の一カ月くらい前から始まりましたが、音楽を体になじませ、音が鳴ったら自然に体が動くくらいにしたいと思い、いただいた先生のデモ映像を毎日、他の仕事をしながら、食事の時間も惜しんで繰り返し見ていました。ただ最初は、僕も伊藤くんも、同じ踊りをやると思っていたんです。でも、お互いの稽古日がいつも別だったので、どうやら違うらしいと途中で気付いて。伊藤くんと、どっちの方が難しい、なんて競ったこともありました(笑)。
本番に向けて稽古を重ねていたので、当日は久しぶりに運動会当日の朝の気分を思い出しました。セットは非常に大きくリアルに作られていて、隅から隅まで見学したくなるほどで、本当に吉原の大通りにいるような気持ちになれました。長いこと役者をやっていますが、あれほど素晴らしいセットで撮影できる機会はなかなかないので、本当にありがたく、うれしかったです。
お互いに大変なことはわかっていたので、僕も伊藤くんも、直前まで振り付けを確認しながら、「あとは勢いだね」と励まし合い、何とか乗り切りました。本番では、一緒に踊る舞踊家の方たちが、僕をサポートするようにフォーメーションを組んでくださるなど、皆さんのご協力があったおかげで、撮影が進むうちにとてつもない一体感が生まれていきました。そういう意味では、全体的にすごくいい形になったと思います。
大文字屋チームの見事な仕上がりには圧倒されました。ただそれは、運動会の徒競走などで、一緒に並んだ他の人たちが自分より速そうに見えるのと同じで、向こうもきっとそう感じているはずだと、気持ちで負けないようにしました。見た目で激しいやりとりがあるわけではありませんが、僕らはこの対決を“ダンスバトル”と呼び、刀で斬り合うくらいの勢いでやっていたので、気持ち的にはヤンキー映画以上のものがありました(笑)。
(C)NHK
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