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しかもその直後、「俺がお前を幸せにしてぇの!」と、思ってもいなかった言葉が蔦重の口から飛び出して。その驚きとうれしさはありながらも、甘い雰囲気にならないところが、この2人らしいなと。だから、「心変わりしないだろうね!」と問い詰めるときに蔦重の胸ぐらをつかんだんですけど、それは台本に書かれていたわけではなく、私の方から監督に「胸ぐらをつかんでもいいですか?」とご相談させていただきました。お互いの思いが通じ合っても、すぐにそういう感じにならず、男同士のけんかのようにぶつかり合うのも、幼なじみらしくていいかなと思って。そんなふうに監督と話し合い、アイデアを出し合いながら丁寧に作ったシーンだったので、とても印象に残っています。
今回は、高下駄で歩いたり、キセルを吸ったり、他にも毛筆や舞など、習得しなければいけない技術がすごく多かったんです。しかもそれは、花魁にとっては日常的なことなので、息をするようにナチュラルにできなければいけません。だから、まずはそういった所作から花魁らしさがにじみ出るように、体が覚えるまで自宅で繰り返し練習しました。
最初に顔合わせをしたとき、それぞれの技術をご指導いただく先生方やインティマシー・コーディネーターの方をご紹介いただきました。そういう手厚いサポートは、大河ドラマならではです。先生方のご指導の下、所作だけでなく、例えばオフの時のお着物の着崩し方なども、花魁らしいけだるさを感じさせつつ、きれいに見えるように、話し合いながら作っていきました。撮影のときも、現場に入るとまず、先生方の居場所を確認し、リハーサルの後、不明な点があれば逐一、確認するように心がけました。
台本には、強がっているけど、実はすごく苦しい…といった瀬川の複雑な感情が、痛いくらい伝わるように書かれているんです。それを余すことなく視聴者の方にお届けできるように、ちょっとした目の動きなどにも気を配りながら演じていました。実際の花魁は10代から20代前半くらいなので、年齢的に自分が花魁を演じられるのは、これが最初で最後のつもりで、すべてを出し切りたいと思って研究しました。以前の“花の井”のときと“瀬川”を襲名した後では、花魁道中の歩き方や声の出し方にも変化をつけています。
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ドラマ2025年6月6日
-そのきっかけになった出来事はあったのでしょうか。 大きなきっかけになったのは、「ナースのお仕事」(1996~2014年にかけてシリーズ化)です。あの作品では、主人公の新米ナース、朝倉いずみ(観月ありさ)と私が演じた先輩・尾崎翔子の関係を … 続きを読む
映画2025年6月6日
『ぶぶ漬けどうどす』(6月6日公開) 京都の老舗扇子店の長男と結婚し、東京から引っ越してきたフリーライターの澁澤まどか(深川麻衣)。450年の歴史を誇る老舗の暮らしぶりをコミックエッセーにしようと、義実家や街の女将さんたちの取材を始めるが … 続きを読む
映画2025年6月5日
-コメディーは好きですか。 コメディー作品は好きなんですけど、演じるのはコメディーが一番難しいです。自分が面白いと思っても、それを狙ってやるとよくなかったりもします。あくまでも本人たちが一生懸命やっていることが逆におかしいし、滑稽に見える … 続きを読む
映画2025年6月4日
-『ミッション:インポッシブル』のトム・クルーズがテルマの後押しをするところが面白かったです。 『ミッション:インポッシブル』は僕も大好きです。父と新作が待ちきれないと話し合ったばかりです。ジョシュが「自分のおばあちゃんが寝返りを打つのを … 続きを読む
映画2025年6月4日
-撮影現場の雰囲気はいかがでしたか。 ずっと和やかでした。監督が、カットがかかるたびにパーっと走って近くまで来てくださって、目線を合わせて、「さっきのはすごく良かった」と。毎回同じ目線に立って演出をつけてくださるんです。「僕はホラーをたく … 続きを読む