浅野忠信、大森南朋「たけしさんのチャレンジ精神に驚きました」『Broken Rage』【インタビュー】

2025年2月14日 / 17:27

-先ほどの脚本の話もそうですが、前半と後半では全く演出が違ったと思うんですけど、演じる上で気を付けたことはありましたか。

浅野 気を付けることがあったとしても、いつ何が飛び出してくるか分からないので、それに反応できる状態でいようと思いました。だからキーワードとしての「鬼の福田と仏の井上」というのは結構助かりました。「俺は仏の井上なんだ」といつも自分に言い聞かせていました。

大森 1日の中で、同じセットでAとBを演じた時もあったので、Aはそこそこの緊張感を持って終わりましたが、次のBはどうやればいいんだというのが結構大変でした。でも、何があっても受け入れて対応できるように準備はしました。監督と段取り的なことをやった時は、一旦考えてから、監督の言葉を探しながら演じました。

-後半は、笑いをこらえているような場面がありましたが、結構アドリブはあったのですか。

大森 もうほとんどがアドリブです。

浅野 決まっていることがあっても、予想以上のことがあったと思うんです。それでアドリブ的になるというか。

大森 AパターンとBパターンって同じカットを使うところもあるので、ワンカットしか撮らない時に「これはふざけなくていいんだっけ」と。

浅野 そうですね。そういうことがありましたね。

大森 ホテルを歩いてくるシーンだけはふざけなくてもよかったので、あそこだけは少し真面目にやりましたけど(笑)。

-北野監督が今のタイミングでこうした実験的な映画を撮ったことについてはどう思いますか。

大森 さすがだなと。そもそも普通の日本映画とは全く違うことからやり始めて、『みんな~やってるか!』(95)でまたそれをぶち壊して…。だから芸術家なんです。今回も、初めての配信作品で、短い60分の中でこれをやるという。すごい芸術作品で、素晴らしい人だと思います。もう誰もまねのできない領域じゃないですか。『首』(23)の撮影の時も、僕はあと3年ぐらいこの現場にいたいなと思っていました。

浅野 たけしさんのおかげで、いろんな側面を見させてもらっていると思います。だからすごいなと。みんな自分が結果を出した後は、知らない間に守りに入ってしまうところがあると思うんです。でも、たけしさんには全くそういう動きはないですからね。やっぱり誰が何を言おうが、自分が今思いついたことをやるということ。それに参加できるのはありがたい限りです。

-浅野さんは海外で仕事をすることもありますが、北野監督のことをどう感じていますか。

浅野 たけしさんには本当に感謝しています。日本の業界では、数字で物ごとを測る人が多い。そうすると僕みたいな俳優はなかなか誘ってもらえません。でも、たけしさんはピンポイントで僕を誘ってくれます。僕は僕なりに戦ってきたつもりだから、そういうものをたけしさんの現場で出せることにも感謝していますし、それで自信をつけることができます。そうやって自分が面白いと思うことを信じてやってくれている方がいて、そこに余計なことは一切抜きでチャレンジさせてもらえるのは、ありがたい限りです。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「リブート」「鈴木亮平の後ろに松山ケンイチが見える」「日曜劇場定番の情報量と謎の多さでいろいろと考察ができて楽しい」

ドラマ2026年1月26日

 日曜劇場「リブート」(TBS系)の第2話が、25日に放送された。  本作は、最愛の妻の死をめぐってうそと真実が入り乱れ、日曜劇場史上類を見ない怒濤のスピードで展開していく“エクストリームファミリーサスペンス”。鈴木亮平が善良なパティシエと … 続きを読む

「パンダより恋が苦手な私たち」「恋も人生も、年齢だけじゃないって、見終わって心が軽くなった」「動物の求愛行動を通して生きることの“資源”を考えさせる回だった」

ドラマ2026年1月25日

 「パンダより恋が苦手な私たち」(日テレ系)の第3話が、24日に放送された。  本作は、仕事に恋に人間関係…解決したいなら“野生”に学べ! 前代未聞、動物の求愛行動から幸せに生きるためのヒントを学ぶ新感覚のアカデミック・ラブコメディー。(* … 続きを読む

「DREAM STAGE」“水星”池田エライザの捨て身の挑戦に「号泣」 「TOKYO MER」のキャスト陣出演に「うれし過ぎる」「MER祭り」

ドラマ2026年1月25日

 中村倫也が主演するドラマ「DREAM STAGE」(TBS系)の第2話が、23日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、K-POPの世界を舞台に、“元”天才音楽プロデューサーの吾妻潤(中村)が、落ちこぼれボーイズグループ「 … 続きを読む

【映画コラム】“異色裁判”映画『恋愛裁判』『MERCY マーシー AI裁判』

映画2026年1月24日

『MERCY/マーシー AI裁判』(1月23日公開)  凶悪犯罪が増加する近未来。敏腕刑事のレイヴン(クリス・プラット)の提唱で、AIが裁判官を務める「マーシー裁判所」が設立された。だが、ある日レイヴンが目を覚ますと、妻殺しの容疑で自らがマ … 続きを読む

「身代金は誘拐です」ラスト1分で衝撃結末 「思考が停止した」「“熊守”浅香航大が怪しい」

ドラマ2026年1月23日

 勝地涼と瀧本美織がW主演が主演するドラマ「身代金は誘拐です」(読売テレビ・日本テレビ系)の第3話が、22日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、娘を誘拐された夫婦が「娘の命を救うために、他人の子どもを誘拐できるか?」とい … 続きを読む

Willfriends

page top