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八村 「シェアハウス対ユウ」という構図がある中で、共演者の方々とどういう距離感で接すればいいのか、だいぶ悩みました。でも僕は、役のために距離を取ったりすることが苦手なんです。憧れていた俊さんとご一緒できるうれしさもありましたし、他の皆さんも気さくで温かい方が多かったので、結局気にせず、自分から皆さんに話しかけていきました。
栁 みんなのことを考えて、空気を作ってくれているんだろうなと思いました。初対面の本読みの時から、明るく素直な人だと思っていたけど、初主演でそういう気遣いはなかなかできることじゃないと思います。おかげで僕らも、現場を楽しく過ごせてみんなと仲良くなれたから、感謝しています。
八村 でも僕も、わからないことは教えてもらおうと思っていたんです。だから、いろいろと質問したんですけど、俊さんは優しく答えてくださって。おかげで、すごくやりやすかったです。ありがとうございました!
栁 恐縮です(笑)。でも、僕はそんな大層なことはしてないよ。むしろ今、「悩んだ」という話を聞いて、驚いたほどで。それくらい、覚悟を決めてやっていると感じていたから。
八村 衝撃的な出来事を目にするシーンも多かったんですけど、そういうときの芝居は想像するしかないので、どうすればいいのか、かなり悩みました。でも、本気で「怖い」「痛い」と思い込むことで、実際に体が震えてきたり、痛みを感じたりすることが、この現場で実感できた気がします。僕のリアクションによって“ことの重大さ”が観客に伝わるので、想像するのは難しかったですけど、監督から「OK」をいただくたびに、自分が一つずつ成長できたような気がします。
栁 ホラー的な怖がらせ方をするお芝居は初めてだったので、勉強になりました。僕は「もっと動いて」、「もっと表情に出して」と言われることが多く、「あまり出さないで」と言われたのは初めてだったので、自分の「欲」みたいなものが、芝居に出てしまうこともあるんだなと。それが分かったことは、自分にとって発見でした。
八村 見る前は不安と期待が入り混じっていたんですけど、いざ始まったら、ぐっと引き込まれてしまいました。だから、皆さんの感想が楽しみです。
栁 自分がかかわっていない作品として、フラットな目線で見たかったくらい、衝撃的でした。皆さんも、休日に友だちを誘って映画に行くようなノリで気軽にご覧いただき、ぜひ僕と同じ衝撃を味わってみてください。
(取材・文・写真/井上健一)
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