ミュージカル「レ・ミゼラブル」に再び挑む、石井一彰「お客さまの人生の記憶に残るジャベールを演じられれば」【インタビュー】

2024年10月24日 / 08:00

 -そのジャン・バルジャンを演じるのは、吉原光夫さん、佐藤隆紀さん、飯田洋輔さんの三人です。

 まだ歌稽古の段階なのでこれからですが、皆さん、それぞれ歌声もせりふの言い方も違うので、僕の芝居も少しずつ変わってくるのかなと思います。吉原さんは10年以上、ジャン・バルジャンを演じられていて、ジャン・バルジャンそのものというエネルギーがある方だと思います。佐藤さんと飯田さんは、鋭さよりも柔らかさを感じます。一緒に相対して歌稽古していてもそれぞれの違いを感じているところです。

-ジャベール役も伊礼彼方さん、小野田龍之介さんとのトリプルキャストです。お二人の印象は?

 伊礼くんとは20代の頃に一緒にお仕事をさせていただいていますが、その頃からすごく熱い人だなと感じていました。今はさらに熱いとお聞きしているので楽しみです。龍之介くんは彼が17歳くらいの頃にお会いしたのが初めてでした。今回、久しぶりに会いましたが、ずっとミュージカルの第一線で活躍されていて、これまでに培ってきた経験がその体に染み付いているという印象があります。お二人からいろいろと刺激を受けることが多いのではないかなと思っています。

-ところで石井さんは、ドラマ「科捜研の女」をはじめ、映像作品でもご活躍されていらっしゃいますが、映像作品に出演することへの思いや映像でのお芝居の面白さはどのように感じていますか。

 映像はさまざまな挑戦ができる現場だと感じています。最近は、リハーサルがないこともあるので、より緊張感もありますし、どこまでやっていけばいいのかと監督や共演者の空気を読みながら挑戦していくことが大切だと思います。もちろん、舞台でも稽古の段階では挑戦を重ねていきますが、本番が始まったら稽古での挑戦を元にお客さまに届けることが大事。映像の場合は、本番でも挑戦できることがありますし、挑戦することで楽しさが増すように思います。

-「科捜研の女」にはベテランの俳優の方々も多数ご出演されていますが、そうした方々からはどんな刺激を受けましたか。

 これだけ長く続いている作品で、愛され続けているのは、やっぱり沢口靖子さんの存在が大きいのだと思います。すごく真面目な方で、とても真摯(しんし)に作品に取り組まれる姿を間近で拝見させていただいています。今年の夏はとにかく暑かったですが、ロケ中も靖子さんは暑いとも寒いとも言わない。作品をよくすることしか考えていないのが伝わってきましたし、そうした彼女の作品に対する真面目さにものすごく刺激を受けました。それから、内藤剛志さんからは現場での居方を教えていただきました。とにかく現場を明るくして、みんなで楽しく作品を作ろうとなさる方なので、沢口さんと内藤さんのバランスもすごく良いと思います。内藤さんは、スタッフの方々にもすごく気さくにお話をされて、ゲストで来られた方にも分け隔てなく話しかけられていて、本当に和やかな空気を作ってくださるので、とても挑戦しやすくなるんです。なので、現場の空気感というのはとても大事なのだなと改めて感じました。

-では、今、石井さんの俳優としての目標は?

 イメージを壊していきたいです。それから、京都で仕事をさせていただくことが多いので、もっと時代劇にも挑戦したいという思いもあります。もちろん、このタイミングで「レ・ミゼラブル」という作品に出演させていただけるので結果を残し、周りの方にも喜んでいただけたらと思います。

-改めて、「レ・ミゼラブル」への意気込みや読者にメッセージをお願いします。

 舞台やミュージカルから離れていた期間がありましたが、その間に培ったものや経験したことを生かして演じていけたらと思います。「レ・ミゼラブル」は本当にたくさんの方に愛されている作品ですので、お客さまに求められる以上のものを表現できればと思いますし、お客さまの人生の記憶に残るジャベールを演じられればと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 ミュージカル「レ・ミゼラブル」は、12月20日~2025年2月7日に都内・帝国劇場ほか、大阪、福岡、長野、北海道、群馬で上演。(プレビュー公演は、12月16日~19日 帝国劇場)

ミュージカル「レ・ミゼラブル」

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】世界が揺らぐとき、人間は何をするのか…『DIGGER/ディガー』『ディスクロージャー・デイ』

映画2026年10月20日

『ディスクロージャー・デイ』(10月1日公開)  サイバーセキュリティーの専門家ダニエル(ジョシュ・オコナー)は、謎の組織ワーデックスから機密情報を盗み出す。一方、ローカル局で気象予報士を務めるマーガレット(エミリー・ブラント)は、突如とし … 続きを読む

堂本光一演出「百鬼夜鏡」、「期待を超える作品を作っていけたら」川﨑皇輝×内村颯太×元木湧×北川拓実×安嶋秀生×松尾龍【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月20日

-本作の注目してもらいたいところは? 松尾 たくさんのキャラクターが登場しますが、全員に感情移入できる作品なのではないかなと思います。光一くんは、「陽」だけのものは作らないと思うので、「陰」があったり、考えさせられる物語になると思います。お … 続きを読む

芦田愛菜、努力を続けるコツは「一度に大きく飛躍しようと頑張り過ぎない」【インタビュー】

ドラマ2026年10月19日

-南の初恋の相手・船井湊人を演じる高橋文哉さんとは初共演ですが、印象を教えてください。  初日はドラマの鍵になる出会いのシーンを撮影しました。大事なシーンだったので、どうするかを話し合いながら臨みましたし、すてきなシーンになっていると思いま … 続きを読む

ドラマ「LOST10」脚本・奥寺佐渡子×監督・塚原あゆ子 横浜流星と小栗旬が演じるバディの魅力と制作の舞台裏を語る【インタビュー】

ドラマ2026年10月16日

-横浜さんと小栗さんが演じたことで、キャラクターの印象は変わりましたか。 塚原 小駒は田舎の刑事で出世したいという設定があって、うだつが上がらない感じに近いのかなと思っていたのですが、横浜さんは身体能力に長けていて山をぐんぐん登るので、その … 続きを読む

磯村勇斗「吉田監督の世界に入れることが楽しみでした」吉田恵輔監督「磯村くんは思考が自分に近い」初顔合わせの舞台裏『mentor』【インタビュー】

映画2026年10月15日

-そして、子どもの頃、一緒に事件を起こして以来、疎遠になっていた拓海との再会は、アーチェリーに打ち込む龍之介の人生を次第に狂わせていきます。 磯村 末澤くんとは初共演で、龍之介と拓海が再会する場面は僕たちにとっても初めて一緒にお芝居するシー … 続きを読む

page top