エンターテインメント・ウェブマガジン
僕にとってこの作品は“テキスト”でもあります。これから、自分はどう生きたらいいのか。何を持って生きていけば自分が輝くのか。そうしたことを見せてくれるのがこの作品だと思います。“老い”は、人間誰しもがたどる道です。この作品を通して「そのときにできることをやればいいんだよ」と言われているような気がするんですよね。俳優には、年齢を重ねたことで演じられるキャラクターもある。そうした役に真摯(しんし)に向き合っていけばいいんだとこの作品から感じました。
迷いの連続でしたよ(笑)。今の自分を測れるものというのは、そのときの作品や役柄でしかないので。その都度、極限までトライしながら、「こんなことができる」「これはもうできなくなっている」と感じてきました。ただ、年を重ねたからといって、決して捨てるものだけではないんですよね。例えば、台本をより読み込めるようになったり、役の気持ちがより深く理解できるようになったり。捨てるものもあれば、新しく受け取るものがあるのが人生かなと思います。
衰えていくものと向き合わなくてはいけないという意味では、楽しみとは言いがたいですね(苦笑)。ただ、人生がもし航路だとしたら、船に乗って出合った新しいものに向き合い続けなければいけません。それならば、楽しいと思える航海をしたいと思います。若い頃は、ただがむしゃらで、視野も狭いので、突然、岩が目の前に出てきて驚くことがあったけれども、今は危険を察知できるようになっている。岩も予知できます。老眼じゃなければ(笑)。これまでの経験は、必ずプラスになっていると思います。
この作品のタイトル「ライムライト」という言葉は、「スポットライト」とも受け取れるそうです。スポットライトを当てられた人たちの人生の航路を垣間見られる作品になっています。ぜひ、劇場で、彼らの思いを感じ取っていただけたらと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
音楽劇「ライムライト」は、8月3日~18日に都内・日比谷シアタークリエで上演。
ドラマ2025年12月26日
▽家族を世話する母 ムン・ソリは、「クイーンメーカー」(23年)や「私たちの人生レース」(同)のように、女性の主体性や自分らしさを打ち出す役を担い、エンパワーメントの姿を体現してきた。だが「おつかれさま」では、“肩書きのない母”を真 … 続きを読む
映画2025年12月24日
-この映画は、ちょっとフランス映画みたいなところがありましたね。 分かります。私もそう思いました。確かにそういう味わいがありますね。最初の撮影が、矢添と2人で、部屋で紅茶を飲んでいるシーンだったんですけど、プレイバックしてモニターを見た時 … 続きを読む
映画2025年12月23日
-12年という時間が、そういう皆さんの固い絆を作り上げたわけですね。そんな作品に出合える機会は、俳優人生の中でめったにないことだと思いますが、皆さんにとって「緊急取調室」シリーズとはどんな存在でしょうか。 天海 12年という時間とエネルギー … 続きを読む
映画2025年12月20日
『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開) 友人の結婚式で知り合ったデビッドとサラは、レンタカーのカーナビに導かれ奇妙なドアにたどり着く。そのドアの先は、それぞれの「人生で一番やり直したい日」につながっていた。“ … 続きを読む
ドラマ2025年12月19日
12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな)役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ)役の天野はながドラマの見どころを語ってくれた。 … 続きを読む