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最近の特撮映画は、ゴジラ映画も含めてCG全盛の時代です。でも逆に、私たちの世代がノスタルジックに感じるアナログの「ザ・特撮」といった作品の方が、子どもたちにとってはむしろ新鮮らしく、うちの息子ものめり込んで楽しんでいるんです。だから、スーツアクターの方が生身でぶつかりあう熱量や温かさなど、アナログ特撮の良さは絶対にあるはずです。その点、この『Iké Boys イケボーイズ』は、そういう日本のアナログ特撮とアメリカのテイストが融合し、今までにないユニークな作品になったと思います。
バラエティー番組のタレントやグラビアアイドルとしてスタートした私にとって、『ゴジラ×メカゴジラ』は、俳優として見ていただけるようになった原点と言える作品です。そのとき、特撮の現場を見学させていただき、特撮に懸けるスーツアクターの方やスタッフの皆さんの情熱を知り、リスペクトするようになりました。完成した映像でリアルに動いてる姿を見ると、その技術の素晴らしさを実感しますし、何より職人技でカッコいいんですよね。以来、特撮映画が大好きになり、自分がかかわっていない作品も見たいと思うようになりました。アナログ特撮は、海外にもアピールできる日本の誇るべき文化だと思いますし、そういうものに携わることができたのは、自分にとってもありがたかったです。
あのときは、オンエア直後に友人から「トレンド入りしているよ」とLINEをもらって驚きました(笑)。そんなに話題になるとは思ってもいなかったので。撮影の時は、監督から「マンホールのふたを投げる」とお聞きし、「重くないですか?」とお尋ねしたら、「小道具で作ってあるから」というので、ノリノリで楽しんでやっていました。まさか、あんなふうにバズるとは。でも、その様子も含めて面白かったです。息子に見せたら、まだ小さかったので、怪人に変身すると怖がっていましたね。だから、何かあると「ママが怒ると、マンホールのふたを投げるからね」と脅かしています(笑)。
本当ですか!? ありがたいことです。あれ以来、マンホール関係のお仕事もたくさんいただくようになりましたし、きちんと爪痕を残せてよかったです。
将来は、かつてのゴジラ映画の水野久美さんのように、総理大臣など場を引き締める風格のある役で出演できたらいいですね。まだどうなるか分かりませんが、エリック監督からは次回作のお話なども伺っていますし、私の原点である『ゴジラ×メカゴジラ』がきっかけで、『Iké Boys イケボーイズ』や、この作品で造形監修を担当された村瀬継蔵さんが総監督を務めた『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』(7月26日公開)にもつながりました。これからも、そんなふうにご縁が広がっていったらうれしいです。
(取材・文・写真/井上健一)
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