エンターテインメント・ウェブマガジン
このシーンはこう撮りたいという明確なイメージを持っていらっしゃるし、そのシーンの意図を丁寧に説明してくださいましたので、僕らとしては、ある種感情の設計図になるようなところがありました。「こうしてください」とか「ここはこんな表情で」みたいな演出を現場で受けるのではなく、「ここはつらいですね」みたいなところを読み合わせた上で撮影ができました。めちゃくちゃ欲しいカットが撮れたら、すごくニコニコしながら、「いや、よかったですね」と。自宅での家族のシーンはすごくカット数が多くて、シーン数も多いのに、どんどんと早いテンポで一気に撮っていました。乗ってくると、監督が“あの男”を見たんじゃないかと思うぐらいに熱が入って、その熱にほだされて、現場の士気もどんどんと上がっていくみたいな感じでした。
大変な部分はありましたが、起きる出来事に対して素直に反応していくようにしました。目の前でつらそうにしている奥さんがいる、目の前で子どもが泣いていることに素直に反応していく。順撮りではない分、手探り感というのは確かにありましたけど、とにかく起きる出来事に素直に反応しようと思いました。また、役について半年間じっくりと考えていられるというのはとても充実した期間でした。ふとした時に脚本を読み返して、家族についてはこうなのかなと考えていけたので、僕の中ではすごく寄り添い続けられた役でした。いつもこんなふうに真摯(しんし)に作品と向き合い続けたいと思いました。年齢的にも奥さんがいて子どもがいてという役ができたことは、ある意味、転機になりました。
見たことがない作品だと思いました。 映像や音楽の使い方も和ではなく、ある種アジア的なノリもあるんですけど、でもやっぱりこれは日本だよなという印象もありました。また、映像のカラーリングでいえば、監督がこだわった色合いがこんなにも際立つんだという驚きがありました。伊豆大島のロケーションでは、自然への畏怖みたいなものを感じました。それがあるからこそ、人々は見えないものに巻き込まれていくみたいなテーマが見えました。
恐怖を感じたいという人には、もちろん楽しんでいただけると思います。ただ、それだけではないドラマもありますし、恐らく今まで見たことがないエンターテインメントがここにあると思うので、いろんな楽しみ方ができると思います。考え過ぎずにも見られるし、考え込むこともできるという作品になっています。そこを楽しんでいただければと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2024 Union Inc.
映画2026年4月24日
『今日からぼくが村の映画館』(4月17日公開) 南米ペルー、アンデスの小さな村に住む少年シストゥは、風が運んできた新聞の映画広告を手にする。導かれるままにたどり着いた移動映画館で初めて“映画”を知ったシストゥは、たちまちその物語に魅了され … 続きを読む
ドラマ2026年4月23日
-りん役の見上愛さんとの共演はいかがですか。 見上さんは、お芝居のスイッチをすぐに切り替えられる器用な方で、同世代の俳優としてとても刺激を受けています。現場では、大変なことも多いはずですが、常に元気いっぱい、楽しそうで。そんな見上さんが、 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年4月23日
舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入が6月13日から上演される。原作漫画「鬼滅の刃」はコミックスの全世界累計発行部数が2億2000万部を突破。その大人気作品の舞台化で、シリーズ6作目となる本作では、柱稽古、そして無限城の戦いを描く … 続きを読む
ドラマ2026年4月22日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。4月19日に放送された第15回「姉川大合 … 続きを読む
ドラマ2026年4月21日
―本作では思春期の不安や葛藤、暴走が描かれますが、ご自身の思春期と重ねて考えたことはありますか。 鈴木 中高生の頃は「ぼくは幸せな人間なんだ」と自覚して生きていて、実際に幸せだったので、当時はそういう部分をあまり見ないようにして、きれいな記 … 続きを読む