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僕も学生服を着ていたので、懐かしい気持ちになりました。階段教室のセットも大学時代を思い出し、久しぶりの感覚にもなって。いまだに学生役を演じられることは、役者冥利(みょうり)に尽きます。その一方で、男尊女卑の激しい時代背景には驚かされました。こんなにも女性には発言権や決定権が与えられていなかったのかと。この作品の大きなテーマでもあるので、そういう思想はせりふの端々にも表れていますが、社会に出る前の学生ですら、そんな教育を受けていて、国民性そのものが現代と違っていたんだなと実感しました。
毎週、リハーサルの日があるんですよね。うわさには聞いていましたが、民放のドラマにはないことなので、新鮮な体験です。その日は舞台の立稽古のようにリハーサルを行い、撮影当日に改めて段取り、テスト、本番という段取りで進むので、普通の連ドラよりも工程がひとつ多いんです。その分、丁寧に作られているなと感じました。
伊藤さんは堂々としていて、ものすごく安心感のある座長です。演技もどっしりしていますし、現場のムードメーカーでもあって。ご自身も大変なスケジュールの中で日々を過ごしているにもかかわらず、共演者やスタッフの皆さんを気遣って声をかける姿を見ていると、「この人のために、自分も頑張りたい」という気にさせられます。そういう意味では、彼女のフランクな性格が、この作品に血となって通っている部分が大きい気がします。今回、共演できて本当によかったです。
元々花岡は、男性社会の中では、いわゆる“ヒエラルキー”の上位にいる学生だったと思うんです。ただ、その中での自分の立ち位置に満足しているような小心者だったんじゃないかなと。そんな花岡も、梅子への謝罪をきっかけに、寅子たち女性陣に感化され、考え方が次第に変わっていきます。気になる寅子との恋模様も含め、これから花岡のいろんな面が見えてくるので、ぜひ楽しみにしていてください。
(取材・文/井上健一)
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映画2025年8月26日
-同年代の共演者とはアドリブでやり取りをしたこともありましたか。 奏介がテルオたちと大きなオブジェを作るシーンがあって、映画のスピードはずっとゆっくりなのに、あのシーンだけ会話のスピードが速くなるんです。そこで結構アドリブを入れたんですけ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年8月26日
-皆さんの歌唱シーンもあるのですか。 橋本 それはもちろん、ちょくちょくあります(笑)。歌います。アンサンブルの方と一緒に歌うシーンもありますが、ミュージカルではないんです。バックに流れていて、それに合わせて芝居していくという形だと思います … 続きを読む
ドラマ2025年8月25日
また、原作から得た気付きも大きいという。「原作には、読者の感情を揺さぶる瞬間が描かれています。それがどこにあるのかを探りながら、ドラマにもそのエッセンスを取り入れるようにしています」。 原作の短編では、百々がさまざまな医療機関を受診して … 続きを読む
ドラマ2025年8月22日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、いよいよクライマックスが近づいてきた。このタ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年8月22日
-本作は、19世紀を代表する未完の戯曲です。そうした作品を今、上演する面白さや魅力はどう感じていますか。 自分は与えられた役を生きることに集中したいと思います。ただ、今も昔も、みんなそれぞれに傷ついて、それを隠して生きていると思います。戦 … 続きを読む