岩田剛典 花岡の謝罪は「すべてが集約された大事なシーン」初の朝ドラで主人公・寅子の同級生・花岡悟を熱演 連続テレビ小説「虎に翼」【インタビュー】

2024年4月25日 / 08:15

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。明律大学女子部を卒業した主人公・猪爪寅子(伊藤沙莉)は、同級生たちと共に法学部へ進学。男子学生と一緒に法律を学び始めた。そんな寅子の前に現れたのが、同級生の花岡悟だ。これから寅子と関わっていくことになる花岡を演じるのは、これが朝ドラ初出演となる岩田剛典。花岡の素顔が垣間見えた第19回の舞台裏や作品への思いを語ってくれた。

(C)NHK

-第19回、自分の言動を反省した花岡は、傷つけてしまった女子学生の大庭梅子(平岩紙)に謝罪し、隠していた本心を打ち明けました。これまで鼻につく言動もあった花岡の素顔が垣間見え、その印象が変わる転機となるシーンですが、演じる上ではどんなことを心掛けましたか。

 あそこは、花岡悟のすべてが集約されていると言っても過言ではないくらい、花岡にとってはもちろん、僕にとってもキャラクターを作る上で大事なシーンでした。ある意味、それまでの全てはこのシーンの伏線だったんじゃないかと思ったくらいです。演じるに当たっては、家庭の事情など、せりふに書かれている花岡のバックグラウンドを、自分の中で膨らませながら、感情を込めて丁寧に向き合って演じました。

-花岡の謝罪につながる第18回、ハイキングに行った先で寅子たち女子学生と口論になり、花岡が崖から転落した時はハラハラしました。あのシーンの撮影はいかがでしたか。

 ハイキングのシーンは、昨年の10月上旬くらいに撮影しましたが、秋とは思えないくらい暑い日で大変でした。皆さん、日傘を差したり、水分補給したりしながら撮影を進めていって。しかも、1日ですべて撮影する予定だったので、転落シーンを撮影するときは、他の役者さんはみんな帰ってしまい、僕が1人だけ居残りでワイヤーにつられているような状況だったんです(苦笑)。ただそのかいあって、日没ギリギリになりましたが、何とか無事に撮影を終えることができました。

-ここで改めて、「虎に翼」への出演が決まった際の感想と、周囲の反響を教えてください。

 子どもの頃から朝ドラが生活の一部にある家庭で育ったので、両親が喜んでくれるだろうとうれしかったですね。周りの友人や先輩方は「おめでとう」と言葉を掛けてくれましたが、テレビドラマの出演が決まってそんなふうに祝ってもらえることは他にないので、朝ドラの影響力の大きさを、身をもって感じました。しかも僕自身、大学は法学部出身だったので、初めての朝ドラで法を題材にした作品に出演できることもご縁があるなと。

(C)NHK

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』(12月5日公開)  太平洋戦争末期の昭和19年。21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は、南国の美しい島・パラオのペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族 … 続きを読む

氷川きよし、復帰後初の座長公演に挑む「どの世代の方が見ても『そうだよね』と思っていただけるような舞台を作っていきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月29日

 氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む

Willfriends

page top