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映画を見たことで映画に引っ張られてしまっていて、どうしたらオスカーらしいのかと悩んでいるのですが、今は一つ一つ、一言ずつ作っていっています。まだ全体としてのオスカー像が作れていないのですが、全てのシーンが自分の中で1本につながるように、今は点をたくさん打って、役を自分の中に入れる前段階です。オスカーは乱暴な言葉やひどいことを言ったりもするし、独占欲が強くて自信があって横暴ではありますが、公平でもあるんですよ。何度も失敗してきたけれども、それでも付いてきてくれる仲間もいて、嫌われているわけでもない。何でそれほど人を引き付けるのだろうと、今は考えている段階です。
今回、クリスといろいろと話をして、映画よりももっとポップにして、オスカーのチャーミングな部分を見つけていこうと思っているので、映画版とはまた違うとは思いますが、自分に自信があって、何度失敗しても立ち上がるというところは似ているかもしれないですね。でも、オスカーのとげがある言葉は、何でそういう言葉になるんだろうと、自分と重ねたり、考えたりしながら作っているという感じです。
ユーモアというのは、休憩に入るときなどにボケてみたりしているので、そのことだと思います。ですが、通訳さんにはウケてもそれがクリスに伝わったときにはスベっているということが4、5回あったので、今のところは言葉だけが先走っている感じですね(笑)。
僕はいつも現場にお菓子や飲み物が山盛りにあるといいなと思っているので、「座長からです」とドーンと差し入れをしたいタイプなのですが、今回は、稽古場の机の上に戸田(恵子)さんからの差し入れが毎日のように届いています(笑)。おいしいパンが何種類もあったり、日持ちもする焼き菓子だったり、みんなのためののど飴だったり。まだ差し込む余裕がないので、戸田さんにおんぶに抱っこでいこうかなと思っています(笑)。
これまで役をいただいて、役として歌うという経験がそれほど多くなかったので、自分がどの立ち位置にいて、どんな内容の歌を歌うのかを考えながら歌っていますが、泣いたと思ったら笑っていると曲の振り幅が大きいので、自分には新鮮です。普段は、「僕の気持ちじゃないけれども、僕が歌っている」のが、ミュージカルでは「僕とは違う人を僕の気持ちで歌う」ので、全く違う表現になるなとは感じています。
お客さまが僕が息を吸う間(ま)までも感じる。同じ空間にいて、同じ時間に違う世界に連れていける。そうしたことを生でその場で感じられるというのはすごくワクワクすることだと思います。観劇に行くと音楽のパワーも感じますが、この作品もすばらしい楽曲ばかりなので、そこに色がついたものをステージから表現できるというのも楽しい時間です。
(取材・文:嶋田真己/写真:小宮山あきの)
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