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建前で言うと、「お互いをきちんと理解し、尊重し合って、話し合うこと」でしょうが、互いに体に触れ合うことは、夫婦でしかできないことでもありますし、大事なことじゃないかと思います。例えば、手をつないで一緒に散歩をするでもいいんです。そうしたやりとりはとても大事だと思います。その上で、相手を尊重すること、敬意を払うということも大事だと思います。
正義や自分の思いを主張しすぎないことかなと思います。相手の話を聞くのはすごく大事。ただ、人の話聞いているだけだと自分がない。主張するべきところはきちんと主張しなければいけませんし、お互いに主張を受け入れて、お互いの妥協点や着地点を見いだしたいなといつも思っております。
映像作品の場合、瞬発力を求められて、しかも一度撮影を終えたら、もう2度とできないので、どこか消化不良になるんです。それから、瞬間的にエネルギーを出し続けなければいけないので、非常に疲れる作業でもあるんですね。その点、舞台は稽古場で何十回、何百回と同じ芝居、せりふを繰り返すことができますし、本番でも挑戦が続けられる。発見し続けることができるのが舞台の魅力だと思います。そして、それは自分の中に、役者としてのさまざまな蓄積や栄養をくれる作業だと感じています。僕は今は、映像作品はやりたくてもそこまでの元気がない。でも、舞台だったらできる。自分の軸が役者だと考えた時に、せめて年に1回は舞台をやりたいと考えてます。
朝の番組を辞めたいと思います。4月1日なので(笑)。
立てないですね。年始のお参りをするときに、家族の健康を願ったり、「頑張って仕事をして家庭を支えたいと思うので見守っていてください」みたいに漠然と祈りますが、「よし、じゃあ今年はハリウッド映画デビューだ」とか、そんな目標は全く思わないです(笑)。ご縁があれば仕事はつながっていくものだと思いますし、そのためにも与えられている仕事にベストを尽くせば、どこかで誰かが見てくれて、一緒にやってみようと思ってくれると思うので、今、目の前にあることを頑張るだけです。
今回の物語は捉えどころのないファンタジー要素のある作品ですが、僕自身はこの本を読みながら自分の家族や夫婦の関係について考えました。ぜひこの舞台を見て、ご自身の中に今、抱えている問題であったり、ご自身の生活の中で引っかかっているものを見つめ直していただけたらと思います。1番大事なものってなんなんだろうと、この舞台を見て考えていただけたらうれしいです。
(取材・文・写真/嶋田真己)
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