原田泰造「最近の若者はすごいなと感心する方が多い」 主演ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」【インタビュー】

2024年1月12日 / 08:00

 原田泰造が主演するドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(通称『おっパン』)が毎週土曜23時40分から東海テレビ・フジテレビ系で放送中だ。同名漫画が原作の本作は、家族からも嫌がられる古い価値観を持ったカタブツの「おっさん」(=沖田誠)が、あるゲイの青年との出会いにより、これまでの「自分の常識」をアップデートしていくハートフルなホームコメディー。主人公の沖田誠役を演じる原田が、本作のタイトルを聞いたときの印象やドラマの見どころ、現代の若者について感じていることなどを語ってくれた。

原田泰造(C)東海テレビ

ー本作はユニークでインパクトがあるタイトルですが、最初にオファーを受けたときのお気持ちはいかがでしたか。

 最初はおっさんのパンツの話なの!? と思いましたが、原作を読んだらあまりそこは関係がなくて。主人公の沖田誠が家庭や会社で少しずつ自分の存在というものを見つめ直すところに感銘して、これは絶対に自分がやりたいなと思いました。作品名が長くて覚えるのが大変だなと思いましたが、略して「おっパン」と言えるのがすごくいいなと思いました。

ー本作の実写化が発表された際は、SNS上で「原田さんは実写化にぴったり」という声が多く上がっていました。周囲の方から反響はありましたか。

 僕の方には沖田誠に「合っている」という声もたくさんありましたし、「意外だね」という声もありました。僕はこの作品を読んでやりたいと思ったので、合っていると言われたらうれしいですし、「意外だね」と言われたら「そうでしょう」とも言いたい。原作がある作品をやるというのは変な気分ですが、うれしいですね。ドラマを見た後の感想を皆さんから聞くのも楽しみです。

ー沖田誠という役柄について、どのように感じていますか。

 最初に台本を読んだときは、こんな古いオジさんいるな、自分より全然遅れているなと思ったのですが、回を追うごとに沖田誠がどんどん柔軟にアップデートしていくので、いつの日か自分は彼よりも遅れているんじゃないかと思うようになりました。僕も自分のダメなところを素直に見つめ直して頑張らないといけないなと思います。

ー沖田誠という役柄は昭和生まれの偏った考えの男性ですが、演じる上で共感したり、気付かされたことはありますか。

 たくさんあります。LGBTQの問題や同人誌を売っているコミケの世界など、いろいろなものが沖田誠の脳みそに入ってきて、何でも知りたいなと興味を持っていくのですが、その柔軟さは僕には全くないので、すごいなと思いますし、自分が今どれだけいろいろなものに興味を示さなくなったのかということを、まず知ることが大事だと思いました。何に興味を示そうか、興味を持っている人たちの何を理解しようとか、そういうことを考えながら台本と向き合っています。沖田誠と僕は同世代なので、いろいろなものを感じながらやっています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

 韓国の百想芸術大賞で作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の3冠を達成した極上のサスペンス「怪物」。WOWOWが世界で初めてそのリメイクに挑んだ「連続ドラマW 怪物」(全10話)が、7月6日(日)午後10時から放送・配信スタート(第1話・第2話 … 続きを読む

TBS日曜劇場「19番目のカルテ」が7月13日スタート 新米医師・滝野みずき役の小芝風花が作品への思いを語った

ドラマ2025年7月5日

 7月13日(日)にスタートする、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS 毎週日曜夜9時~9時54分)。原作は富士屋カツヒト氏による連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」 (ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、「コウノド … 続きを読む

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

 第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

Willfriends

page top