東出昌大「頑張るべきは芝居」 記事にできないような会話の応酬が続く、舞台「ハイ・ライフ」でジャンキー役【インタビュー】

2023年11月23日 / 08:00

-普段は、1日中芝居のことを考えているタイプですか。それとも、稽古場を出たら切り替えるタイプですか。

 切り替えたいとは思っていますが、心の中に漬物石のようにずっと芝居のことがあるんですよね。今は朝から晩まで常に芝居のことを考えてしまいます。この間は、湯船に漬かりながらながら台本を読もうと思って、ボーッと芝居のことを考えながらお風呂の用意をしていたら、なぜか枕を持って入ろうとしていたことがありました(笑)。頭のどこかにずっと芝居のことがあって、それ以外のことはボーッとしてしまっているのかもしれません。

-東出さんがそれほどまでに熱中しているという芝居の魅力をどこに感じていますか。

 共演者とばっちり息があったときや、自分がその役にフッと入り込んで、何も雑音がない中で、その役の気持ちとして話しているときは、一つの真理に手が届いた気がします。そうしたことが常に繰り広げられている芝居を目指して、稽古を重ねているのだと思います。

-ところで、登場人物が「ハイ・ライフ」、いわゆる上流社会を夢見て一獲千金を狙うという本作にちなんで、東出さんが今、夢見ていること、こうなりたいと思い描いている未来や目標はありますか。

  とりあえず、今年の冬は、小屋を完成させたいなと思ってます(笑)。ただ、12月6日までこの公演があるので、なかなか難しい感じになってきていて。

-東出さんが滞在する山間部の家で、冬に小屋が完成しなかったらまずい状況なのではないですか。

 やばいんですよ、本当に(笑)。仲間にも、冬までには絶対に完成させると言っていたのですが、もう冬がきちゃう(笑)。今は、たまに休みがあっても小屋どころではないので、頑張らないといけないです。切実ですね。

-今の小屋の話もそうですが、東出さんは狩猟生活やひろゆきさんとの配信番組「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」でも注目されています。そうした経験を通して、仕事に対しての思いに変化はありましたか。

 それはないと思います。この数年は、自分にとって役者は「仕事」で、人前で別人を演じてお金をいただくのだとシンプルに考えればいいんだと思っています。それ以外は、何でもいいと思っているので、聞かれれば山での生活も隠さず話しますし、旅番組もそうです。特に隠すことでもない。とにかく僕が考えているのは芝居のことばっかりなんですよ。ただ、その芝居がよくなかったら、目も当てられない。とにかく、頑張るべきは芝居です。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 まつもと市民芸術館プロデュース「ハイ・ライフ」は、11月23日~26日に長野・まつもと市民芸術館 実験劇場、12月1日~6日に東京・吉祥寺シアターで上演。

まつもと市民芸術館プロデュース「ハイ・ライフ」

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

山下リオ「それぞれの愛の形を、まざまざと見せつけられるような映画になっていると思います」『遺愛』【インタビュー】

映画2026年6月30日

-「愛か呪いか」が、この映画のキャッチコピーになっていますが、それについて、演じながらどのように感じましたか。  本当にその通りだと思います。愛とか呪いとか、一応名前は付いていますけど、それって、立体造形にしたら同じものができる可能性がある … 続きを読む

塩野瑛久「中島健人さんへのリスペクトがさらに増しました」ラブコメディで初共演『ラブ≠コメディ』【インタビュー】

映画2026年6月29日

-劇中では、麗司や颯真が人や作品との出会いを経て成長していく姿が描かれています。俳優として数々の出会いを経験してきた塩野さんにとって、最近ではNHKの大河ドラマ「光る君へ」(24)への出演も大きな出会いだったと思います。放送から2年がたち、 … 続きを読む

横山裕「人間ドラマが色濃く描かれていて、物語に一気に引き込まれる」 関水渚「横山さんが演じる磯貝さんとの掛け合いの面白さを楽しんで」 水ドラ★イレブン「今夜もシリアルキラーと待ち合わせ」【インタビュー】

ドラマ2026年6月29日

  -これからの暑い季節の撮影で大変なことも多いと思いますが、暑い中での撮影で心がけていることはありますか。 横山 10年前にも同じスタッフさんと一緒にドラマを作ったのですが、そのときはスーツで。それもめちゃくちゃ大変だったんですが、今回は … 続きを読む

藤井流星「コメディーがやりたい」 西田征史と6年ぶりのタッグで挑むROLL((CAKE))TIME【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年6月27日

 藤井流星が主演を務める舞台、ROLL⦅CAKE⦆TIMEが7月6日から上演される。本作は、藤井が脚本・演出の西田征史と2020年のドラマ&舞台「正しいロックバンドの作り方」以来6年ぶりにタッグを組む、完全オリジナルのハートフルサスペンスコ … 続きを読む

【映画コラム】『Michael/マイケル』から、マイケル・ジャクソンのMVを振り返る

映画2026年6月26日

 「スリラー」以降のマイケルのMVのキャリアは、「映画監督と組んで映像表現の限界を押し広げた歴史」そのものだった。  「今夜はビート・イット」(83)の監督はボブ・ジラルディ。本物のギャングたちが撮影に参加し、『ウエスト・サイド物語』(61 … 続きを読む

page top