篠原涼子「50年も生きていると、人様には言えないことも秘めて強く生きている」  山崎育三郎「やっぱり涼子さんは、気になる存在です(笑)」【インタビュー】

2023年10月20日 / 08:00

 篠原涼子と山崎育三郎がW主演するドラマ8「ハイエナ」が、10月20日夜8時からテレビ東京系でスタートする。本作は、2020年に韓国で大ヒットした弁護士ドラマを日本版として初リメーク。“型破りなアウトロー弁護士”と“生真面目な超エリート弁護士”という正反対な2人が繰り広げる生存競争&ラブストーリー。

一匹狼で勝利のためにはどんな手段でも使うハイエナのような弁護士・結希凛子役を篠原が演じ、国内最大手の法律事務所のエース弁護士でありながら恋愛下手な一条怜役を山崎が演じる。本作が初共演となる2人に、ドラマの魅力やお互いの印象、芸能界で生き残る秘訣(ひけつ)などを聞いた。

(C)ドラマ「ハイエナ」製作委員会

-出演が決まったときのお気持ちから教えてください。

篠原 韓国版の「ハイエナ」を見て面白い作品だなと思っていたので、お話を伺ったときは、すごくうれしかったです。日本版は、韓国版の作品をリスペクトしながらも内容やキャラクターを少し違う雰囲気でできたらいいなと思っていたので、どんなふうにやろうかと試行錯誤するのが楽しかったです。育三郎さんはプライベートでは長く交流があるので照れもありますが、お仕事でご一緒するのが新鮮で撮影を楽しみにしていました。

山崎 韓国版の作品が面白くて、あっという間に見てしまったのですが、僕はドラマの中で大人のラブストーリーを演じることがあまりなかったので、すごく楽しみでした。涼子さんには僕が若い時から良くしていただいて安心感があるので、2人だから出せる関係性を楽しみながらやりたいなと思いました。

-「ハイエナ」日本版ならではの魅力は、どんなところにありますか。

篠原 スピード感と爽快感があって、見ている方はスッキリするだろうなと思います。展開が早くて面白いですし、韓国版を見ている方にとっても重なるシーンがあって楽しいと思ってもらえると思います。本当に盛りだくさんで面白いので、もう絶対に見ないと損です(笑)!

山崎 リーガルドラマとして進んでいく中で、2人の関係性や展開が気になりますし、大きな敵に挑んでいくワクワク感だったり、いろいろなエンタメ要素が集まっているので楽しんでいただけると思います。

-ご自身の役柄について、共感できる部分があれば教えてください。

篠原 私が演じる結希凛子は、野生動物のように強いのですが、その裏では人に言えない切なくて、かわいそうな部分や、弱さや人間らしさもある女性です。劇中では、凛子が自分の中にある秘密を人に言えずに、自分の中でずっと巡らせて眠らせている部分が描かれるのですが、私自身50年も生きていると、いろんな経験をしていて、人様には言えないなということもあったり、そういうことを自分の中で胸に秘めながら強く生きなきゃいけないところがあったりするので、すごく共感できるなと思います。

山崎 僕が演じる一条怜は、仕事だけでなく、ワイン、美術、音楽など趣味も多様で、一見、完璧主義者に見えるのですが、実はピュアで真っすぐで傷つきやすくて、この作品の中で一番子どもっぽい人だと思っています。大人になるといろんなことを我慢したり、それを受け入れながら変化していくのだと思いますが、僕自身も大人になりたくないというのが1つテーマで生きているので、変化したくないという彼の葛藤は共感できました。

-プライベートでは長く交流があるというお2人ですが、お互いの印象を教えてください。

篠原 育三郎さんがミュージカルをやられている姿をよく拝見していたのですが、本当に美声がすごいんですよね。頭蓋骨に響く感じで、歌を歌っているというよりも、本当に演技をしながら歌っていて。あとは、優しい方なので、そういうお人柄が芝居にも生かされているんだなと思います。最近は司会もされていて、頭の回転が早いなと拝見していて思いますし、ボキャブラリーがあって面白い方だなと思います。

山崎 20代前半の頃からプライベートで涼子さんとご一緒する機会があって、涼子さんは穏やかで、会うとホッとするほわんとした優しい雰囲気がいつも流れている方です。俳優の〝篠原涼子さん″としては、オーラとか華がすごくある方だなと思います。涼子さんが撮影の場に出ていらっしゃると空気が一気に変わりますし、いろいろな作品を拝見しても、明るくて華やかな涼子さんと、何かを秘めて影があるような涼子さん、この2面性、どちらも持っている方なので、やっぱり涼子さんは、気になる存在です(笑)。

-芸能界で長く活躍されているお2人ですが、弁護士2人の生存競争を描く本作にちなみ、芸能界で生き抜くために心に留めていることはありますか。

篠原 やっぱり健康ですよ(笑)。撮影もハードですし、睡眠不足になってしまったりするので、全ては健康じゃないと乗り越えられないなと思います。昔から父親がテレビを見たときに、私が寝ていないな、食べてないな、嫌なことがあるなとか、そういうことをすごく言われて、父親には全部バレていたんです。その頃から健康な人間じゃないと、そういうのが映ってしまうから、ちゃんとしなきゃと思って。睡眠や食事をきちんと取るようにして健康を心掛けています。

山崎 僕は舞台で育ちましたし、舞台はお客さまがお金を払って、時間を作って、おしゃれをして、その場所に来てくださって初めて成立するので、お客様がいて初めて自分がステージに立てるという感覚がものすごく強いんです。ドラマや映画、声優や司会業でも楽しみに待ってくださる視聴者や読者の方に対しての意識を大切にしていますし、僕が頑張れる1つのすてきなことです。

(取材・文/小宮山あきの)


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

 ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

 毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む

八村倫太郎「俊さんに助けられました」、栁俊太郎「初主演とは思えない気遣いに感謝」 大ヒットWEBコミック原作のサスペンスホラーで初共演『他人は地獄だ』【インタビュー】

映画2024年11月15日

 韓国発の大ヒットWEBコミックを日本で映画化したサスペンスホラー『他人は地獄だ』が、11月15日から公開された。  地方から上京した青年ユウが暮らし始めたシェアハウス「方舟」。そこで出会ったのは、言葉遣いは丁寧だが、得体のしれない青年キリ … 続きを読む

「光る君へ」第四十三回「輝きののちに」若い世代と向き合うまひろと道長【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。  病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む

「ローマの共和制の問題点は、今の世界が直面している数々の問題と重なる部分が多い」『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』コニー・ニールセン【インタビュー】

映画2024年11月15日

 古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として壮絶な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション『グラディエーター』。巨匠リドリー・スコットが監督し、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5 … 続きを読む

Willfriends

page top