鶴見辰吾、俳優を続ける原動力は“人との出会い”「立ち止まらず、歩き続けていたい」【インタビュー】

2023年7月26日 / 08:00

-45年以上にわたって俳優として活躍されている鶴見さんですが、そうした活動の原動力はどこにあるのですか。

 人との出会いだと思います。俳優は、人間と人間の関係性において成立する仕事です。人間同士がぶつかり合って、協力し合って作品が作られていくので、必然的に人と出会うことが大事な仕事だと思います。私は、そうした中で、非常に周りの人に恵まれてきました。それが、この仕事を長い間続けられた1番大きな要素だと思います。共演者であったり、スタッフであったり、応援してくれる方であったり…そういう方たちがいるから続けてこられたんだと思います。

-鶴見さんにとって、「演じること」とは?

 かねてから私は、俳優は料理の素材みたいなものだと思っています。いかに自分の調理の仕方を提供できるかだと思うんですよ。例えば、塩コショウで焼いただけでおいしい人もいる。それは石原裕次郎さんのような、いわゆるスターと呼ばれる人です。でも、そうした人ばかりではないので、おいしい料理になるまでのプロセスが必要なわけです。脚本というレシピがあって、監督や演出家という料理人がいて、時間をかけて調理してできあがる。そして、それをお客さんが食べる。作るのにはすごく時間もかかりますが、結局は味なんて好みなので、合わないことをくよくよしても仕方ない。ただ、良いレシピで調理されたいし、おいしかったと言われたいとはもちろん思います。この「生きる」や「TOKYO MER」は、やはり多くの人に愛されるレシピ(=脚本)であり、愛されるような料理の仕方をしていますので、多くの人が好きな作品なのだと思います。

-劇中で、渡辺勘治は人生最後に公園を作ろうと奮闘しますが、鶴見さんは人生をかけてこれだけは成し遂げたいと思うものはありますか。

 ゴルフが趣味なので、死ぬまでにはベストスコアを更新したいなと思っています(笑)。それから、俳優は人を幸せにする仕事だと思うので、なるべく多くの人に、希望や夢、うれしさや喜びを与え続けたいです。生涯現役で、それこそ舞台の上で死にたいという言葉をよく聞きますが、まさにその通りだと思います。立ち止まらず、歩き続けていたいというのが、この「生きる」に通じる僕のテーマです。

(取材・文・写真/嶋田真己)

Daiwa House Presents ミュージカル「生きる」

 Daiwa House Presents ミュージカル「生きる」は、9月7日~24日に都内・新国立劇場 中劇場、9月29日~10月1日に大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。

 

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