エンターテインメント・ウェブマガジン
飛行機というモチーフが決まった後、舞台を関西のどこにするかを検討する中で、ヒロインの両親が何をしているのか考えました。その際、桑原さんから「鉄の塊である飛行機が空を飛ぶのは、無数の部品と技術の結晶が空を飛んでいるということなんですよね」というお話がありました。おびただしい数の部品と、その向こうにあるおびただしい数の職人や技術の結晶体。飛行機をそんなふうにイメージしたとき、そういうものづくりをしている人たちが、ヒロインの根っこにあるのは、すてきなことではないかと。
そこから、必ずしも航空機の部品を多く作っているわけではありませんが、ものづくりの盛んな町といえば、大阪なら“中小企業の町工場密度日本一”と言われる東大阪市だろうと。製造業は時代の影響を大きく受けながら、いい時期も大変な時期も経験してきましたが、大変な時期をいかに生き抜き、先へ進んでいくのか。そういう“挫折と再生の物語”という意味も含め、ヒロインのバックグラウンドとして“ものづくりの町”東大阪市を舞台にすることに意味があると考えました。
東大阪を舞台にすることが決まった後、もう一つの舞台は離れた場所がいいだろうということで、いろんな島を検討する中で、五島にたどり着きました。まず、小さな島が150以上もあり、東大阪市とは対照的な場所であること。そしてもう一つ、五島を選んだ大きな理由が、“ばらもんだこ”の存在です。五島には、子どもの健やかな成長を願い、ばらもんだこを上げる風習があります。それを知ったとき、向かい風を受けないと空に上がることができないたこは、このドラマのテーマとも一致し、ヒロインの健やかな成長を象徴する存在になるのではないかと考えました。
桑原さんがよく「舞ちゃんは常に後方確認をしていく人」とおっしゃっています。空に上がっていこうとする舞自身の希望に満ちた前向きな姿。それと同時に、舞が1人で進んでいくのではなく、横や後ろの人をきちんと見て、「みんな一緒に来ているかな?」と気を配りながら、みんなで一歩一歩進んでいく。そんな物語を作っていけたらと思っています。ぜひ皆さん、舞の成長を見守り、応援していただけたら幸いです。
(取材・文/井上健一)
映画2025年11月1日
『盤上の向日葵』(10月31日公開) 信州の山中で身元不明の白骨死体が発見される。現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残されていた。駒の持ち主は、将棋界にすい星のごとく現れた天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)であることが判明。 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
-本作では主演の髙石さんの持ち味が存分に発揮されている印象ですが、共演の感想はいかがですか。 高石さんは、せりふなのか、素で笑っているのか、最初の頃はわからなかったくらい、お芝居が自然でなじんでいる感じがあります。それくらい、ご本人が面白 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年10月31日
-今回演じるそれぞれの役柄については、今はどのように捉えていますか? 阿部 ミュージカル俳優という役柄です。離婚したいと言っていますが、ずっと裁判をしているので本当は嫌いじゃないんでしょうね。最後は優しくなるんですよ。 松 そんなところまで … 続きを読む
映画2025年10月30日
-今後はどんな役をやってみたいと思いますか。 自分が選ぶよりは選ばれる仕事なので、自分からこの役をやりたいというのはないのですが、寡黙な役だったら、せりふは覚えなくていいのかなと(笑)。でもそれはそれで大変ですから、どんな役でもやりたいで … 続きを読む