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飛行機というモチーフが決まった後、舞台を関西のどこにするかを検討する中で、ヒロインの両親が何をしているのか考えました。その際、桑原さんから「鉄の塊である飛行機が空を飛ぶのは、無数の部品と技術の結晶が空を飛んでいるということなんですよね」というお話がありました。おびただしい数の部品と、その向こうにあるおびただしい数の職人や技術の結晶体。飛行機をそんなふうにイメージしたとき、そういうものづくりをしている人たちが、ヒロインの根っこにあるのは、すてきなことではないかと。
そこから、必ずしも航空機の部品を多く作っているわけではありませんが、ものづくりの盛んな町といえば、大阪なら“中小企業の町工場密度日本一”と言われる東大阪市だろうと。製造業は時代の影響を大きく受けながら、いい時期も大変な時期も経験してきましたが、大変な時期をいかに生き抜き、先へ進んでいくのか。そういう“挫折と再生の物語”という意味も含め、ヒロインのバックグラウンドとして“ものづくりの町”東大阪市を舞台にすることに意味があると考えました。
東大阪を舞台にすることが決まった後、もう一つの舞台は離れた場所がいいだろうということで、いろんな島を検討する中で、五島にたどり着きました。まず、小さな島が150以上もあり、東大阪市とは対照的な場所であること。そしてもう一つ、五島を選んだ大きな理由が、“ばらもんだこ”の存在です。五島には、子どもの健やかな成長を願い、ばらもんだこを上げる風習があります。それを知ったとき、向かい風を受けないと空に上がることができないたこは、このドラマのテーマとも一致し、ヒロインの健やかな成長を象徴する存在になるのではないかと考えました。
桑原さんがよく「舞ちゃんは常に後方確認をしていく人」とおっしゃっています。空に上がっていこうとする舞自身の希望に満ちた前向きな姿。それと同時に、舞が1人で進んでいくのではなく、横や後ろの人をきちんと見て、「みんな一緒に来ているかな?」と気を配りながら、みんなで一歩一歩進んでいく。そんな物語を作っていけたらと思っています。ぜひ皆さん、舞の成長を見守り、応援していただけたら幸いです。
(取材・文/井上健一)
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