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今まで一度も触れたことのない楽器だったので、最初はすごく不安でした。今も、慣れない沖縄ことばで演奏と歌のバランスを取らなければいけないので、「弾き語りって難しいな…」と実感しながら撮影しています。まだまだ拙い感じですけど、弾いていると、沖縄の風や海を思い出すことができるんです。だから、家でもよく練習しています。
歌子が劇中で歌う「娘ジントヨー」という曲がすごくすてきなんです。(砂川)智(前田公輝)に対する歌子の恋心に重ねて歌ったんですけど、「ジントヨー」は「本当だよ」という意味の沖縄ことばで、曲調は軽やかで楽しく、歌詞も美しいので、大好きです。
とにかく天気がよくて、海辺に立っているだけで、いろんなものが満たされました。こんな気候の土地で、この自然の中で育ったら、歌や踊りを自然に愛するようになるんだろうな、とすごく感じました。四兄妹で海辺を歩いたり、深い話をしたりする機会もありましたし。4人が本当の兄妹のような雰囲気になれたのも、沖縄での時間があったおかげだと思っています。
撮影以外で外出する機会は少なかったのですが、海の近くで三線を練習していたら、自転車に乗ったおじいさんが「よう頑張ってるな」って声を掛けてくれたことがありました。歌や踊りは、東京では非日常的なエンタメとして存在していますけど、沖縄に行くと、私のすぐ近くで三線を弾く方がいらっしゃったりして、普通の方にもすごくなじみがあるものなんですよね。宴会の席で踊り出す文化もあると伺いましたし、土地がそうさせているんだな、とすごく感じました。
(取材・文/井上健一)
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