【インタビュー】「WOWOWオリジナルドラマ 今どきの若いモンは」反町隆史「『今どきの若いモンは』というせりふの中には、いろんな感情がある」究極の上司役でお仕事ショートドラマに主演

2022年4月8日 / 12:00

 「今どきの若いモンは」。誰もが一度は耳にしたことがあるこの言葉を毎回繰り返しながら、全ての働く人々にエールを送る「WOWOWオリジナルドラマ 今どきの若いモンは」が4月9日からスタートする(全8回放送/全22話)。吉谷光平の同名人気コミックを原作に、仕事に不慣れな新入社員・麦田歩(福原遥)や、その先輩の若手社員・舟木俊(中村海人 Travis Japan/ジャニーズJr.)たちが奮闘する日常を、ユーモアを交えてつづる“お仕事ショートドラマ”だ。部下の麦田や舟木に「今どきの若いモンは」の一言とともに的確なアドバイスを送る“究極の上司”石沢一役で主演するのは、唯一無二の存在感を武器に活躍する反町隆史。放送を前に、撮影の舞台裏やドラマの魅力、自身の生き方について語ってくれた。

石沢一役の反町隆史

-石沢のキャラクターをどんなふうに受け止めましたか。

 とても人間味にあふれたキャラクターです。分かりやすいキャラクターではあるけれど、ドラマの中で石沢の過去が描かれる場面があり、今はこういう上司だけど、昔はそうではなかった、ということが分かる。人間として成長している様子が描かれているので、すごく共感できるなと。

-演じる上で心掛けたことは?

 どちらかというと、相手と同じ目線でものを言うのが彼のよさで、この作品のテーマでもあります。だから、決して命令ではなく、部下の麦田なら麦田の目線に立って、舟木なら舟木の目線に立ってものを言う。僕自身、学生時代にサッカーをやっていましたが、そこで学んだのは、厳しい練習の中でも仲間がつらい思いをしていたら、同じような気持ちになって、助け合うのがチームワークだということ。それは、どんなことでも同じです。

-劇中、石沢は部下にさまざまなアドバイスをしますが、反町さん自身は後輩の役者にアドバイスをしたり、相談に乗ったりすることはありますか。

 僕も、若い頃は黙って先輩方の背中を見ながら、役者としての在り方を学んできたので、そういうことはしないようにしています。だから今回も、若い役者に「これはこうだよ」とか「ああいうことだよ」みたいなことは言っていません。ただ、僕も主演ばかりではないので分かるんですけど、現場の空気って、主役の方がどういう時間を過ごしているのかによって変わってくるんです。だから僕は、自分から若い俳優に声を掛けたりして、皆が「この現場に行きたい」と思えるような楽しい雰囲気を作るように心掛けています。

-若い俳優の福原遥さんや中村海人さんと現場で接した印象は?

 2人とも仕事をして、いろんなところでもまれてきているから、やっぱり柔軟ですよね。役に徹していますし、いい意味ですごく真面目です。僕の若い頃は、もうちょっといい加減でしたから(笑)。

-では、今の反町さんが若い頃の自分に何かアドバイスするとしたら?

 僕が俳優デビューしたのは19のときでしたが、生き急いでがむしゃらにやっていたところがあるので、今思えば、もう少し腰を据えて、ゆっくりやってもよかったかなと。特に役者は、早咲きよりも、少し遅咲きぐらいの方がよかったりするので。

-人生経験を積んでからの方がいいと?

 そうですね。人間として、男として経験を積み、自分を磨き、引き出しを増やした上で世に出ても悪くないんじゃないかなと。

-逆に、19歳でデビューしてから今までで、年齢を重ねてよかったこと、価値観が変わったことなど変化はありますか。

 僕ももう48ですが、年齢を重ねたことで大らかになり、全ての時間をある程度許して、楽しめるようになりました。昔は生き急いでいたこともあり、自分の欲が前面に出たり、「こうしなきゃいけない」とがちがちに考えたりしていたんですけど、そういうところは徐々に変わってきました。それはやっぱり、俳優という仕事をずっと続けてきたことに加え、子どもを育てたことも大きいのかなと。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

蓮佛美沙子&溝端淳平「カップルや夫婦が“愛の形”を見直すきっかけになれたら」 グアムで撮影した新ドラマ「私があなたといる理由」【インタビュー】

ドラマ2025年7月1日

 ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む

風間俊介「横浜流星くんと談笑する機会が増えてきたことがうれしい」蔦重と和解した鶴屋喜右衛門役への思い【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年6月29日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。6月29日放送の第25回「灰の雨降る日本橋」では、浅間山の噴火によっ … 続きを読む

栗田貫一「今回はルパンたちが謎の世界に迷い込んで謎の敵と戦って、しかも前に倒した連中もよみがえってくるみたいな感じです」『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』【インタビュー】

映画2025年6月27日

 あのルパン三世が、約30年ぶりに2Dの劇場アニメーションとして帰ってくる。舞台は地図に載っていない謎の島。お宝を狙って乗り込んだルパン一行を待ち受けていたのは正体不明の存在だった。前代未聞のスケールで描かれ、全ての「ルパン三世」につながる … 続きを読む

光石研、大倉孝二「ちょっと重いけれどちゃんとエンターテインメントになっていると思います」『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』【インタビュー】

映画2025年6月27日

 日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみのルポルタージュを三池崇史が映画化した『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』が6月27日から全国公開された 。本作の主人公・薮下誠一(綾野剛)が勤める小学校の校 … 続きを読む

【週末映画コラム】『トップガン マーヴェリック』と兄弟のような『F1(R)/エフワン』/過酷な救急医療現場にリアルに迫った『アスファルト・シティ』

映画2025年6月27日

『F1(R)/エフワン』(6月27日公開)  かつてF1ドライバーとして活躍したソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)は、今は身を持ち崩し、フリーのレーサーとしてさまざまなレースに出場していた。だが、最下位に沈むF1チーム「エイペックス」の代表 … 続きを読む

Willfriends

page top