【インタビュー】映画『SING/シング:ネクストステージ』斎藤司「『グンターは絶対に離さないぞ!』という気持ちです(笑)」日本語吹き替え版で愛着ある“はまり役”に再挑戦!

2022年3月16日 / 08:00

 世界的ヒットソング満載の人気アニメーションが、さらにパワーアップして帰ってきた! 2017年に興行収入51億円超の大ヒットを飛ばした『SING/シング』の続編『SING/シング:ネクストステージ』が3月18日から公開される。劇場支配人コアラのバスター・ムーン(声:マシュー・マコノヒー/内村光良)率いる一座の新たな挑戦を描いた本作の日本語吹き替え版で、前作に引き続いて一座のムードメーカー、ブタのグンターの声を演じたのは、人気お笑いコンビ、トレンディエンジェルの斎藤司。5年ぶりに再会したはまり役への思いや、作品の見どころを聞いた。

ブタのグンターの声を演じた斎藤司

-ミュージカルシーンは本物のライブを見ているように迫力満点な上、全体的に前作からさらにスケールアップしていて、最後まで楽しめました。映画をご覧になった感想は?

 前作も、子どもたちが見て分かりやすいお話ではあったんですけど、今回はそれに加えて、さらに大人も楽しめるワクワク感や人間模様がギュッと凝縮されていますよね。だから、「パワーアップしています」と太鼓判を押せるし、確実に面白くなっているので、自信を持って皆さんにお薦めできます。

-5年ぶりに演じたグンターへの思いはこの間、どう変わりましたか。

 前作が終わった後も、YouTubeでグンターがずっと踊り続けていたので、お笑いの営業をやっていると、子どもたちがグンターのうちわを振ってくれたり、グンターの写真を持って「サインください」と言ってきたりするんです。グンターがずっと生き続けている感じで、年齢とともに衰えていく僕の代わりに動いてもらっているような感覚です。だから、ますます愛着も沸きましたし、グンターには本当に感謝しています。(ハナコの)岡部(大)とか、他の人に変えられなくてよかったなと(笑)。とにかく「グンターは絶対に離さないぞ!」という気持ちです。

-その愛着が伝わるぐらい斎藤さんの声がグンターにぴったりでした。5年ぶりの収録に違和感はありませんでしたか。

 そうですね。一瞬、「どんな声でしたっけ?」となったんですけど、前作を見直してみたら、普段通りの僕の声だったので、特に小手先で何かする必要もなく、スッと入れました。

-まさにはまり役ですが、グンターというキャラクターの魅力は、どんなところにあると考えていますか。

 底抜けの明るさと、物おじせず、何にでもチャレンジするところです。周りには、センシティブでデリケートなキャラクターが集まっているんですけど、「一緒に頑張ろうよ」、「やっちゃおうよ」みたいな感じで、そういう人たちの手助けになっている。隣にいたら、皆がうれしくなるような存在ですよね。

-そういう姿勢に、斎藤さん自身も学ぶところはありますか。

 めちゃくちゃあります。僕自身はグンターとは真逆のデリケートな人間なので、「こういうとき、グンターイズムがあればな…」とよく思いますから。

-今回は、バスター・ムーン一座がエンターテインメントの聖地“レッドショア・シティ”の大舞台にチャレンジするストーリーです。その中で、オーディションの際にグンターが何げなく呟いた「SFミュージカル」という一言が、大きなチャンスをもたらしますね。

 突拍子もない一言ではあるんですけど、現実の世界では、それを言うことすらおじけづいて、ためらってしまったりするじゃないですか。そこを、本当に“シンプルブレインストーミング”で、思ったことをばっと言っちゃう。だから、グンターが背中を押してくれる感じですよね。特に、日本人は“空気を読む”ことが多いので、そういった点でも参考になるな、と。

-まさにその通りですね。それでは、グンター以外に共感したキャラクターは?

 年齢を重ねた男としては、やっぱりクレイ・キャロウェイ(声:ボノ/稲葉浩志)にグッときます。

-クレイ・キャロウェイは、ある出来事がきっかけで15年前に表舞台から姿を消した伝説のロック歌手で、一座の運命を左右するキャラクターでもありますね。

 そうなんですよ。昔スターだった人間なのに、今はちょっと気持ちがすたれている…みたいなところは、「いつかこういうこともあるよな」という感じで、すごく刺さります。男なら誰でも、クレイに共感する部分はあるんじゃないでしょうか。

 
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