エンターテインメント・ウェブマガジン
丸山隆平が主演するブロードウェーミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」が2月3日から上演される。本作は、ジョン・キャメロン・ミッチェル作・主演で1998年に初演され、ロングランを記録した人気作。2001年には映画化され、サンダンス映画祭で数々の賞を受賞した。また、14年には、リバイバル作品としてブロードウェーで上演され、トニー賞で4部門を受賞した。日本では04年に初演されて以降、たびたび再演されており、今回は丸山を主演に迎えての2年ぶりの上演となる。丸山が演じるヘドウィグの恋人で、バンドメンバーとしてヘドウィグを陰ながら支えるイツハク役のさとうほなみに、出演への思いや意気込みを聞いた。
実はバンドメンバーとしてお声を掛けていただいているんだと思っていたんです(笑)。ですが、お話の内容的にも女がドラムをたたくというのはおかしいな、どういうことなんだろうと思っていたら、「イツハクで」というお話だったので、それもまた、めちゃくちゃ面白そうと思いました。映画を見させていただいたら、(作・演出の)ジョンの生きざまが見える本当に素晴らしい作品で、その生みの親であるジョンが今回は演出も手掛けてくださるということだったので、すごく楽しみでした。
そうなんです。ミュージカルだという感覚は今も全然なくて、楽曲的にも、ライブだと思っています。稽古で歌わせていただいているときも、ロックをやっているなと。本番では生バンドで歌えるので、余計に「ロックバンドのツアーで(全国を)回る」という感覚があり、作品とリンクできていると思います。ただ、丸山さんからも「ミュージカル界にお邪魔しているという気持ちはお忘れなく」と言われているので、そこは忘れないようにしようと思っています(笑)。
劇中では「前回のツアーで出会った」という言葉だけで語られていますが、私は、(イツハクにとって)ヘドウィグとの出会いは衝撃的だったんじゃないかと思います。イツハクがヘドウィグに抱いた思いは、恋心でもあり、尊敬でもあり、付いていきたいと強く思う気持ちであり…。ただただ純粋にヘドウィグを好きなんだと考えていました。ですが、稽古を重ねているうちに、その思いだけではまかり通らないというのも感じています。本当は一緒にいたいけどいたくない。離れたいけど離れたくないという複雑な感情が「好き」の周りに張り巡らされているように思えてきて、彼女の人間くささが見えてきました。
伸び伸びとやりたいことを相談し合ってお稽古できていると思います。丸山さんはすごく自由度の高い方なので、私が何をやってもすぐ反応して返してくれて、すごくやりやすいです。「お互いにやりたい放題やっていきましょう!」と楽しみながらお稽古しています。ジョンとは、まだ(取材当時は)あいさつ程度しか言葉を交わせていないのですが、その短いごあいさつの中で「作品に縛られずに好きにやってほしい」とおっしゃっていただいたので、すごく励みになっています。
実は、小学生ぐらいのときに、テレビドラマを見ていて、あるキャラクターに感情移入して、「これをやりたい!」と強く思ったことがきっかけで、少しだけ(芸能)活動をさせていただいていたんです。その後、本格的にやりたいと思い、いろいろと探していたんですが、気が付いたらバンドをやっていまして(笑)。なので、もともと、お芝居をやりたい気持ちはあったんです。バンドを続けていく中で、音楽だけでなく、自分がやりたいことをもっとやっていこうと思ったタイミングで、たまたま機会を頂いて、お芝居を再開した感じです。
映画2025年9月16日
東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む
映画2025年9月12日
ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む
ドラマ2025年9月12日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、ついに『アンパンマン』の誕生にたどり着いた。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月11日
中山優馬が主演する舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~が10月10日に再始動する。本作は、天藤真の小説「大誘拐」を原作とした舞台で、2024年に舞台化。82歳の小柄な老婆が国家権力とマスコミを手玉に取り、百億円を略取した大事件を描く。今 … 続きを読む