“西の五代”が“東の渋沢”とついに出会う!「渋沢は、同じ未来に向かって進んでいく仲間」ディーン・フジオカ(五代才助(友厚))【「青天を衝け」インタビュー】

2021年9月26日 / 12:00

-なるほど。

 ただ、今になってみると、「あさが来た」で初めて出会い、それ以降に学んだ五代さんの偉大な思想や生きざまが、より多くの人たちに伝わり、インスピレーションを与えられたらいいな、と思っています。そのために、自分ができることを、全力を尽くしてやっていこうと。距離感としては、そんな感じでしょうか。

-五代からいろいろな気付きを得ているとのことですが、その中で特に大きなものは?

 五代さんの生きざまからは、「後世に何を残すのか」という意思が強く感じられます。それは、五代さんの子孫の方にお会いしたときにも感じたことです。一個人の幸せを追求したとき、子孫や後世にとってプラスになることと、個人の人生にプラスになることは、必ずしもイコールにならない場合があります。それでも、五代さんは後世に何かを残すことを選んだ。それが、自分が理解する彼の生きざまです。そこには、胸打たれるものがあります。

-ところで、第二十七回では、五代と栄一はお互いを認識せずにすれ違う形になりましたが、これからきちんと顔を合わせる場面も出てくるようですね。

 そうですね。その場面のリハーサルをしているとき、吉沢くんが「五代さん、ここのせりふ、こう言ってもいいですか?」と話しかけてきたんです。普段、役者同士でそういう話をすることがないので、すごく印象に残っています。正式な2人の初対面ということで、そのシーンに対してそれぐらい熱量を持って向き合っていたんだろうなと。「青天を衝け」という作品にとっても一つのターニングポイントとして、何かの始まりを予感させる希望に満ちたシーンになっているのではないでしょうか。

(取材・文/井上健一)

五代才助(友厚)役のディーン・フジオカ(左)と渋沢栄一(篤太夫)役の吉沢亮

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