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ただ、今になってみると、「あさが来た」で初めて出会い、それ以降に学んだ五代さんの偉大な思想や生きざまが、より多くの人たちに伝わり、インスピレーションを与えられたらいいな、と思っています。そのために、自分ができることを、全力を尽くしてやっていこうと。距離感としては、そんな感じでしょうか。
五代さんの生きざまからは、「後世に何を残すのか」という意思が強く感じられます。それは、五代さんの子孫の方にお会いしたときにも感じたことです。一個人の幸せを追求したとき、子孫や後世にとってプラスになることと、個人の人生にプラスになることは、必ずしもイコールにならない場合があります。それでも、五代さんは後世に何かを残すことを選んだ。それが、自分が理解する彼の生きざまです。そこには、胸打たれるものがあります。
そうですね。その場面のリハーサルをしているとき、吉沢くんが「五代さん、ここのせりふ、こう言ってもいいですか?」と話しかけてきたんです。普段、役者同士でそういう話をすることがないので、すごく印象に残っています。正式な2人の初対面ということで、そのシーンに対してそれぐらい熱量を持って向き合っていたんだろうなと。「青天を衝け」という作品にとっても一つのターニングポイントとして、何かの始まりを予感させる希望に満ちたシーンになっているのではないでしょうか。
(取材・文/井上健一)
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