【インタビュー】「喜劇 老後の資金がありません」渡辺えり&高畑淳子が語る「幸せな老後」の定義

2021年8月10日 / 08:00

-でも、劇場で死ねるとしたら、それはある意味で、幸せなのかもしれませんね。

渡辺 芝居を見ながら死ぬのは、それはいいと思うんですよ。でも、それがつまらない芝居だったら? 「もう帰りたい」と思うような芝居を見ているときに死んじゃったら、「渡辺はこの芝居を見ながら死んだ」って記事に書かれちゃうんですよ(笑)。本当はつまらないと思っていたのに、よっぽど好きだったんだろうって書かれるのは嫌ですよ。でも、幸せな老後には縁遠いですが、なんとか、自分のやりたいことをやって死んでいきたいと思います。

高畑 私は自分では、もうおばあさんになったんだなって痛感しています。

渡辺 本当に? どんなときに?

高畑 写真とかテレビのオンエアーとかを見て、もうちょっときれいだと思っていたのに、そうではないってことがだんだんと分かってきて、それで老いたな、って。でもそれはいいと思っているんです。こんなに長くお仕事ができると思っていなかったので、この年になってもこうやってお芝居に呼んでもらって、それだけで幸せなので。今、私はものすごく楽しいですし、例えば、2年後ぐらいに死んでしまっても悔いはないです。これからは、もっともっと仕事は少なくなっていくでしょうし、こんなに大きなお役はできないかもしれませんが、好きな仕事ができたらいいなと思います。

-最後に、公演に向けての意気込みを。

渡辺 こういう時代だからこそ、「老後の資金の話」だからこそ、大笑いして泣かせたいと思います。高畑さんと化学反応を起こしながら、お互いに楽しんで演じたいと思います。きっとお客さまにも喜んでいただける作品になると思っています。

高畑 来てよかったなって帰り道にいっていただける作品にしたいと思います。安くはないお切符代ではありますけれど、劇中の歌などを口ずさんで帰路についていただけたらうれしいです。

(取材・文・写真/嶋田真己)

「喜劇 老後の資金がありません」

 「喜劇 老後の資金がありません」は、8月13日(金)~26日(木)に都内・新橋演舞場、9月1日(水)~15日(水)に大阪松竹座で上演。

公式サイト https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/2108_enbujyo/

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