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大学に動物保護サークル「犬部」を設立した獣医学部の学生・花井颯太(林遣都)。彼と「犬部」のメンバーたちの熱い思いと奮闘を、笑いあり、涙ありで描いた『犬部!』が、7月22日から公開される。「犬部」のメンバーで後に研究者となる佐備川よしみを演じた大原櫻子に、動物たちとの共演の様子や撮影の裏話を聞いた。
私が演じた佐備川よしみは、「犬部」のネコ担当ということで、学生時代は紅一点というか、女性が少ない環境だったので、元気で明るく「犬部」を盛り上げたいという思いで演じていました。それから、30代になった研究者としてのよしみは、後輩もいて、ネコ用のワクチンの開発を進めているという、責任のある立場なので、学生時代の弾けた感じとはちょっと違う、責任を持って仕事をしている一人の女性として、成長した姿を見せたいと思って演じていました。
そうですね。メークさんとも「元気いっぱいの女の子にしたいね」と話していて、学生時代は髪形もポニーテールにしました。30代はハーフアップにして、ちょっと大人になった感じを表現したりしました。衣装も、(篠原哲雄)監督やスタッフさんと話し合いながら進めていきました。学生時代は、かわいらしさを出したいと思って、結構脚が出ていたり、肌が見える衣装が多かったのですが、大人になったときは落ち着いた感じのものにしました。
髪形などで外見的な変化がつけられたことは、役を演じる上でとても大きなものがありました。学生時代のよしみは、いつもわくわくしていてかわいいという感じで、動物への愛情もダイレクトに出せると思っていたので、幸せ感をたっぷり出したいと思いました。とにかく元気に明るくということを意識していました。研究者になったときは、あまり浮き浮きした感じはなく、動物の命を扱う大変さを自覚して、一生懸命に仕事をしているという真面目な表情を意識しました。
私自身も仕事をしているときに、悔しいと思ったことや、悲しい出来事がバネになったりすることがあります。なので、私もあのシーンはとても大事に思っています。なぜ、よしみが大変なワクチンの開発をここまで一生懸命にやっているのかが分かるような、重みのあるシーンで、ここがよしみの真髄だと思ったので、私自身の仕事に対する思いと重ねてせりふを言っていたような気がします。
台本を読んだときに、等身大に近いキャラクターだと思いました。監督からは、役柄へのオーダーよりも、「とにかく動物を扱う撮影になるので、いろいろと芝居の中でうまくいかないことが多くて大変だろうけど、頑張ろう」と言われました。
大変でしたけど、「よくこんなお芝居をしてくれるなあ」という驚きもありましたし、楽しかったです。ただ、本番のカメラが回るまでどんなお芝居をするのかが分からなかったので、「お願いだからこっちを向いて」(笑)みたいなところもありました。大変でしたけど、癒やされました。
やっぱり動物たちは純粋にすごくかわいいと思いましたし、林遣都さんが演じた颯太さんに寄り添っているワンちゃんたちが、指導の方が合図をすると、ほえる、待つ、近付くなどのお芝居が完璧にできたので、「すごいな」と。ワンちゃんたちのお芝居を見るのが、とても楽しかったです。
たくさんありますが、颯太さんが、ワンちゃんにシャワーを浴びせて、ワンちゃんがブルっと身震いするのがきっかけになって、ほほ笑ましい空気が流れるというシーンで、なかなかブルっとしてくれなくて、何度もテークを重ねて、すごく格闘したなあと。やっぱり犬の芝居がないと出てこないせりふもあるので、遣都さん頑張っていたなあと思いました。
特に精神的に強いわけではないのですが、よしみが颯太さんに対してちゃんと自分の意見を言うところや、ネコを助けたいという強い思いを持って行動し、ワクチンの開発に励んでいるところなどは、ある意味、男っぽいというか…。何かそういうところが自分と似ているのかなあと思いました。
学生なのに、ここまでの行動力がある人ってすごいなと思いました。どの時代でも、ゼロから1を生み出すには強いエネルギーが必要だと思いますが、それを学生がやっていたわけですから。颯太さんのモデルになった太田快作先生は、実際に今でも動物を助けています。こういう方がいるからこそ、動物たちも幸せに生きられるんだろうなあと思います。感謝しなければと思います。
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